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うどん7軒ハシゴ男・田中渓が語る丸亀製麺の韓国リベンジ!新宿、渋谷…「魔境すぎる」日本の駅はなぜ生まれた?

2026-10-08 · 28分 · 3分で読める

うどんチェーン・丸亀製麺が韓国への再進出(2025年)でわずか1年足らずで4店舗・常時行列を実現した。ロッテグループとのフランチャイズ提携、商業施設への集中出店、プルコギうどんなどのメニューローカライズという三つの変革がなぜ奏功したのかを分析する。後半はスピードスケート選手・高木美帆のSNS投稿をきっかけに、新宿・渋谷などのダンジョン駅が明治以来の鉄道増築の歴史の必然として生まれた構造を解説する。

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この回が答えていること

  • 丸亀製麺が韓国再進出で行った三つの変革とは何か?

    ①韓国大手ロッテグループとフランチャイズ契約を結んで現地パートナーに運営・立地を委ねた。②路面店をやめ商業施設・フードコートに絞って人流を確保した。③プルコギうどん・青唐辛子のぶっかけうどんなど食習慣に合わせたメニューを追加した一方、麺の品質と製法は変えなかった。

  • 「撤退すべき失敗」と「再挑戦すべき失敗」はどこで見分けるのか?

    「プロダクト(商品)が市場に合わなかった」なら撤退が賢明。「商品は悪くないのに場所・値段・パートナー・オペレーションが悪かった」なら実行方法の問題で再挑戦の価値がある。「タイミングが悪かっただけ」という第三の失敗もあり、三種類を混同しないことが重要だと語る。

  • 新宿や渋谷のような「ダンジョン駅」はなぜ生まれたのか?

    1885年に単一路線の駅として開業した後、甲武鉄道・小田急・京王・西武・東急・メトロ・都営など異なる事業者が増築を重ねた結果。統一されたマスタープランがなく、異なる改札・動線・案内が混在したまま商業施設も次々と組み込まれ、「増築した平屋に別の建設会社が2階・離れ・地下室を継ぎ足した家」になった。

  • 世界の乗降客数ランキングで日本の駅はどのくらいの割合を占めているのか?

    世界の乗降客数トップ10のうち9駅が日本(新宿・渋谷・池袋・梅田・横浜・北千住・東京・名古屋など)。唯一の例外はインドのハウラー駅。これだけ乗降客が集中する「電車立国」の密度がダンジョン化の背景にある。

  • 田中さん自身が失敗から再挑戦して成功した体験はあるか?

    2023年のUTMB(フランス・スイス・イタリア国境を走る170km・累積標高1万m・46時間制限のトレイルレース)を110km地点で時間切れリタイア。翌2024年にトレーニング・装備・食事をすべて見直して再挑戦し完走を果たした。

丸亀製麺、韓国リベンジの3つの変革

丸亀製麺は2012年に韓国へ初進出したが、日韓間の不買運動とその直後のコロナ禍が重なり撤退を余儀なくされた。しかし2025年に再進出すると、わずか1年足らずで4店舗を展開。時間帯を問わず行列ができるほどの好調ぶりで、売上・投資計画を上回り、2026年中に8店舗へ拡大する計画が進んでいる。

変革の第一は**パートナー戦略の転換**。初回は自社で物件探しから運営まで担ったが、外国市場で繁華街の「本当の中心部」を見極めることは難しく、好立地を確保できなかった。今回は韓国の超大手・ロッテグループと組み、不動産確保や運営を現地パートナーに委ねるフランチャイズ方式に切り替えた。

第二は**出店場所の選択**。路面店から商業施設・フードコートへと完全に振り切り、「味の善し悪しより先に、まず人が流れている場所を取る」を徹底した。

第三は**メニューのローカライズ**。プルコギうどんや青唐辛子のぶっかけうどんなど韓国人の食習慣に合わせたメニューを導入し、今後キムチを絡めたうどんも投入予定だという。ただし麺の品質・打ち方・茹で方は変えず、「変えるものと変えないものを明確にした」と田中さんは評価する。

失敗の種類を見分ける

田中さんはビジネスにおける失敗を三種類に整理する。①「プロダクトが市場に合わなかった」場合は構造的に難しく撤退を検討すべき。②「商品は悪くないのに場所・値段・パートナー・オペレーションが悪かった」場合は実行方法の問題であり再挑戦の価値がある。③「タイミングが悪かっただけ」のケースもある。丸亀製麺の初期撤退は②と③が重なった例であり、韓国人がうどんを受け入れなかったわけではなかったと指摘する。

「市場から完全撤退しない限り、その間にあった失敗は成功のための教科書」と語り、撤退しつつも市場を監視し続けてオプションを残すことの重要性を強調した。この考え方は自身のトレイルランニングでも体現している。2023年のUTMB(ウルトラトレイルモンブラン——フランス・スイス・イタリアの国境を山中で越える距離170km・累積標高1万m・46時間制限のレース)を110km地点で時間切れリタイアした後、トレーニング・レース経験・道具・食事をすべて見直して翌2024年に完走を果たした。

うどん7軒ハシゴと大晦日の悲劇

田中さんのうどん愛は深く、約20年前には香川県へうどん旅行に行き、1日7軒をハシゴして「うどん県」を堪能した。一方で苦い思い出もある。大学生の頃、大晦日に朝まで飲んだ後に行き場を失い、渋谷センター街にあった花丸うどんへ駆け込んだ。資金不足で素うどんを頼み、無料トッピングの揚げ玉をかき氷のように山盛りにしたところ、その後センター街で身動きが取れないほど気持ち悪くなり「最悪のお正月」となった。なお現在は完全な蕎麦派に転向し、うどんをほとんど食べなくなったという。

ダンジョン駅が生まれた理由

スピードスケート選手・高木美帆がSNSに「北千住駅の乗り換えが魔界すぎる」と投稿し話題になった。新宿・渋谷・池袋などのいわゆる「ダンジョン駅」は、最初から大規模なマスタープランがあったわけではない。

新宿駅を例に取ると、1885年に単一路線の駅として開業した後、甲武鉄道(甲斐の国と武蔵の国を結ぶ計画で両国の頭文字を取った路線、後の中央線)、小田急、京王、西武、丸ノ内線など、異なる鉄道会社が増築を重ねてきた。それぞれの事業者が改札・ホーム・動線・案内表示を独自に整備した結果、統一感のない巨大迷宮ができあがった。田中さんは「平屋で建てたつもりなのに後から2階を作り、離れを作り、地下室を掘って、それを別の建設会社が無理やりくっつけた家」と表現した。

さらに乗り換え回数を減らすための相互直通運転——京成と都営浅草線、中央線と東西線、常磐線と千代田線、東武線と日比谷線など——が進んだことで電車の利便性は高まったが、駅の構造はいっそう複雑化した。加えてデパート・駅ビル・地下街・ホテル・オフィス・スーパー・コンビニが次々と組み込まれ、「駅なのか商業施設なのかバスターミナルなのか分からない街」になった。

結果として、世界の乗降客数トップ10のうち9駅が日本(新宿・渋谷・池袋・梅田・横浜・北千住・東京・名古屋)を占める。唯一の例外はインドのハウラー駅。新宿では東口と西口が直通できず北か南を大きく迂回する必要があったが、2020年に東西自由通路が開通して改善された。一方、渋谷は副都心線の開業後に立体迷路の度合いがさらに増したと田中さんは感じている。かつて高校生ビジネスコンテストで「地下にいるときに自分の位置を把握できるアプリ」を提案した高校生がいたというエピソードも紹介し、そのアイデアが今も切実なニーズであることを示した。

この回の要点

  • 丸亀製麺の韓国再進出成功の核心は「自前主義の放棄」と「ロッテとのフランチャイズ提携」による現地化にある。商品ではなく実行方法の失敗だったからこそ再挑戦が功を奏した。
  • 失敗には「プロダクトが合わない」「実行方法が悪い」「タイミングが悪い」の三種類があり、種別を正確に診断してから撤退か再挑戦かを判断することが重要。
  • ダンジョン駅は設計ミスではなく、異なる鉄道会社が明治以来130年以上にわたって独立に増築を重ねた必然の結果であり、世界トップ10の乗降客数を誇る日本の電車密度と表裏一体。

丸亀製麺韓国進出ダンジョン駅失敗と再挑戦トレイルランニング

この記事は、配信音声の冒頭30分ぶんを機械で文字起こしし、それをもとに編集したものです。番組の公式な要約ではありません。正確な内容は本編をお聴きください。