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106万円の壁よりも注意?そびえ立つ●●万円の壁?

2026-10-17 · 23分 · 4分で読める

ホンダ株が上場来高値(1959円)の92%水準まで回復した背景に、EV戦略の大幅転換とサンクコスト(埋没費用)の切り捨てがある。また東海道・山陽新幹線に2029年デビューのS0系が発表され、2027年からの指定席料金値上げも決定した。さらに10月から「106万円の壁」が撤廃されたが実質的な影響はほぼなく、むしろ手取りに直結する「130万円の壁」の構造を理解することが重要だと解説する。

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この回が答えていること

  • ホンダ株が上場来高値に迫っているのはなぜか?

    EV戦略の見直しに伴う最大2.5兆円の損失計上と初の最終赤字を発表してから半年で、株価はむしろ自動車大手で最も上昇した。EVへの過剰投資を損切りし、ハイブリッド車にシフトするという「潔い撤退」が市場に評価されたとみられる。

  • サンクコスト(埋没費用)に直面したとき、損切りすべきか続けるべきかをどう判断すればよいか?

    続けた方が報われる場合もある(エジソン、青色LED開発)ため一概に損切りが正しいわけではない。判断基準は①途中で手法を変えているか、②小さくても評価が上がり続けているか、の2点。ホンダの場合は撤退できた背景に二輪事業(営業利益率約20%)とF1での撤退・復帰経験の蓄積がある。

  • 東海道・山陽新幹線の新型S0系はいつデビューし、何が変わるのか?

    JR東海が2026年10月16日に発表。2029年7月デビュー予定で、N700S以来のフルモデルチェンジ。自動運転システム搭載、グリーン車にパーティションやスマホホルダー新設、荷物置き場を6か所から9か所に増設。指定席料金は2027年7月発売分からのぞみ東京〜新大阪間が700円値上げで15,420円、グリーン車は2027年12月乗車分から3,700円値上げで23,290円となる。

  • 「106万円の壁」撤廃で実際に何が変わったのか?

    月額賃金8.8万円(年約106万円)という社会保険加入要件が撤廃されたが、週20時間働けば時給1,016円以上で自動的にこの額に達し、全都道府県の最低賃金がすでにこれを超えているため実質的な変化はない。「壁撤廃」というより現状の追認に近い。

  • 「130万円の壁」を超えたとき、会社の社会保険に入る場合と自分で国民年金・国保に入る場合で手取りはどう変わるか?

    年収140万円(130万円+10万円)の場合、厚生年金・健保(会社が半額負担)なら手取り約117万円。一方、国民年金・国保を自己負担する場合は手取り約107万円で、約10万円の差が生じる。さらに厚生年金は将来の受取額が増える点でも有利。ただし従業員50人以下の企業では130万円を超えても厚生年金に入れず国保・国民年金になる場合がある。

ホンダ株、上場来高値の92%水準に回復──EV撤退とサンクコスト

ホンダの株価は2026年10月時点で1,797.5円まで回復し、上場来高値である2024年3月の1,959円に対して92%の水準に達した。これはトヨタの77%、スバルの51%を大きく上回り、自動車大手の中で最も値上がり率が高い。日経平均が6月初旬比でほぼ横ばい圏にある中、ホンダは2割以上の上昇を記録している。

ホンダのEV戦略は大きく揺れた。2021年4月に「2040年にガソリン車を全廃する」と宣言し、2024年5月にはEV・ソフトウェアへの10兆円投資と2030年のEV販売比率引き上げを発表。しかしEV市場の失速を受けて2025年5月に投資計画を7兆円に圧縮し、2026年3月には最大2.5兆円の関連損失を計上して初の最終赤字を発表。2040年のEV・FCV(燃料電池車)100%目標も撤回し、余剰資金をハイブリッド車に振り向けた。

この「損切り」をサンクコスト(埋没費用)の観点から評価すると、一般にコンコルド効果のように赤字垂れ流しでも撤退できないケースと比べれば合理的と見える。ただし講師は「損切りが常に正しいわけではない」と強調する。エジソンが素材を変えながら諦めずに白熱電球を完成させたように、また1980年代から青色LEDの研究を続けた研究者が2014年にノーベル物理学賞を受賞したように、粘り続けた結果の発明もある(なお開発者の一人は数万円の報奨金に対し訴訟を起こし、一審判決は200億円だった)。続けるか切るかの判断基準は、①途中で手法を変えているか、②小さくても成果の評価が上向いているかどうかだ。

ホンダが今回の損切りをできた背景には、二輪事業の存在がある。ホンダの二輪事業の営業利益率は約20%で、四輪の約5%を大きく上回るリスク分散の柱だ。またF1への参入・撤退を1960年代から4〜5回繰り返してきた経験(1988年のマクラーレン・ホンダ時代には1年間16戦中15勝を記録)も、「撤退慣れ」として機能しているかもしれない。一方で東南アジアでは電動二輪が普及し始めており、二輪事業も将来の脅威と無縁ではない。

東海道・山陽新幹線に「S0系」──2029年7月デビューと料金値上げ

JR東海は2026年10月16日、東海道・山陽新幹線の次期車両「S0系」を投入すると発表した。2020年に営業運転を開始したN700S以来のフルモデルチェンジで、2029年7月のデビューを予定している。形式名の「S」は新幹線・スープリームを、「0」は新たな起点を表す。

主な改良点は、自動運転システムの搭載、地震発生時の列車停止早期化、再生アルミ部材を20%活用した環境配慮。グリーン車ではアームレストにスマートフォンホルダーとドリンクホルダーが別々に設置され、2列×2列の座席の一部号車では中央にパーティションが設けられる。荷物置き場は現行の6か所から9か所に増設される。

同時に料金値上げも発表された。のぞみ・みずほの指定席特急料金は2027年7月発売分から引き上げとなり、東京〜新大阪間は700円増の15,420円。消費税増税を除くと、のぞみ導入以来初の値上げとなる。グリーン車は2027年12月25日乗車分から3,700円増の23,290円。個室を含む上位サービスは往復で約7,000円の値上げになるとみられる。

「106万円の壁」撤廃の実態──本当の注意点は「130万円の壁」

2026年10月から、社会保険加入要件だった「月額賃金8.8万円(年換算約106万円)」の条件が撤廃された。しかし実態は「現状追認」に過ぎない。週20時間働いてこの水準に達する最低時給は1,016円だが、2026年3月時点で全都道府県の最低賃金がこれを超えているためだ。残る要件は「従業員数51人以上」と「週20時間以上」の2つ。

より重要なのは「130万円の壁」だ。この基準は1990年代前半に設定されて以来変わっていないが、当時の時給は600円台で、130万円に達するには年2,100時間(週40時間)必要だった。全国平均時給が1,177円となった現在、同じ金額に達するのは年1,100時間(週21時間)で済む。壁を超えやすくなっているが、130万円を超えると扶養から外れ、社会保険料の負担が生じる。

超えた先の「入り口」は2種類ある。①会社の社会保険(厚生年金+健康保険組合)に入れる場合は会社が保険料の半額を負担するため、年収140万円でも社会保険料の負担は厚生年金13万円+健保7万円の計約20万円程度で済み、手取りは約117万円。②自分で国民年金+国民健康保険に加入する場合は同じ年収140万円で国民年金約21万円+国保約10万円の計約31万円となり、手取りは約107万円。差額は約10万円で、しかも厚生年金は将来の受取額が増えるメリットもある。従業員50人以下の企業で働く場合は130万円を超えても厚生年金に入れないため、自動的に不利な②になることに注意が必要だ。

講師は「129万円に抑えるより、思い切って200万・300万円を目指す方が合理的」と結ぶ。手取りの差が1〜2万円で働き方を大きく制約するのは合理的でなく、岸田政権時代に設けられた激変緩和措置も十分活用されていないと指摘している。

この回の要点

  • ホンダがEV投資(最大2.5兆円損失)を損切りしてハイブリッドに転換した結果、株価は自動車大手で最も上昇し上場来高値の92%水準に達した。背景には二輪事業(営業利益率約20%)とF1での撤退・復帰経験がある。
  • 東海道・山陽新幹線の新型S0系が2029年7月にデビュー予定。同時に2027年7月から指定席料金が東京〜新大阪間で700円値上げ(15,420円)、グリーン車は2027年12月に3,700円値上げ(23,290円)となる。
  • 「106万円の壁」撤廃は実質的に何も変わらず、真の注意点は「130万円の壁」。年収140万円では会社の社会保険に入れる場合と自分で国保・国民年金を払う場合で手取りが約10万円異なり、無理に収入を抑えるより増収を目指す方が得策。

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この記事は、配信音声の冒頭30分ぶんを機械で文字起こしし、それをもとに編集したものです。番組の公式な要約ではありません。正確な内容は本編をお聴きください。