【速報】日経平均、一時7万円回復!最高値、奪還なるか?
2026年10月5日の東京株式市場で日経平均株価が約3カ月ぶりに7万円台を回復した。その背景にある米雇用統計とFRB利上げ観測の逆転、実質4銘柄が牽引する上昇の実態を解説。加えてニューヨーク市長マムダニ氏の進歩派4政策の現状、川崎重工が国産フィジカルAI「ノエトラ」を使って2030年実用化を目指す人型ロボット開発も取り上げる。
この回が答えていること
なぜ日経平均は約3カ月ぶりに7万円台を回復したのか?
先週末の米非農業部門雇用者数が市場予想9万人を大幅に下回る2万9,000人増にとどまり、FRBが今月の会合で利上げを行うとの観測が後退。金利据え置き・引き下げ期待が8割超に高まり、円高も進んだことで半導体・AI関連株を中心に買い注文が広がった。
日経平均の上昇を実質的に牽引したのはどの銘柄か?
アドバンテスト(日経寄与+360円)、東京エレクトロン(+336円)、ファーストリテイリング(+236円)、ソフトバンクグループ(+151円)の4銘柄合計で約1,100円を押し上げた。値上がり銘柄数と値下がり銘柄数はほぼ拮抗しており、全面高ではない偏った上昇。
ニューヨーク市長マムダニ氏の4つの政策のうち、実現しているのはどれか?
実現しているのは家賃凍結のみ。委員会が翌年の賃料上昇幅を決定する方式で運用中。市営食料品店(2027年末目標・事業者公募中)、バス無料化、富裕層増税の3つはいずれも未実現の状態。
川崎重工が開発する人型ロボットはどのような構想か?
2015年から開発してきた人型ロボット「カレイド」をベースに、ソフトバンクやホンダなど40社超が参加する国産コンソーシアム「ノエトラ」のフィジカルAIを搭載。当初は遠隔操作で工場・倉庫の巡回や部品搬送を担い、2030年に完全自律稼働の実現を目指す。政府は5年間で1兆円を支援する。
世界の人型ロボット市場で中国はどの程度先行しているか?
世界の人型ロボット販売台数は1万台強で、約9割が中国製。トップは中国のユニツリーで約5,500台を販売。価格はテスラの3分の1〜5分の1にあたる約6,000ドル(約100万円)。テスラはまだ約100台規模にとどまる。
日経平均7万円台回復、背景は米雇用統計の大幅下振れ
10月5日(月)の東京株式市場で日経平均株価は約3カ月ぶりに7万円台を回復した。ザラバ高値は7万72円を記録し、8月14日の高値(6万9,608円)を上回った。次の目標として6月22日に付けた7万2,831円が意識されている。なお大引け時点では6万9,946円とわずかに7万円を下回っており、9月安値圏(6万2,700円台)からは3週間弱で約7,500円の上昇となった。
上昇の直接の引き金は先週末発表の米雇用統計だ。非農業部門雇用者数が2万9,000人増と、市場予想の中央値9万人を大幅に下回った。これを受けFRBが今月の会合で利上げを実施するとの観測が後退し、金利据え置き・引き下げ期待が8割超に逆転。ドル円相場は一時156円台まで円高が進んだ。米10年国債利回りは5.25%、5年は5.02%で推移。ダウは250ドル高だった。
4銘柄が1,100円を押し上げる「いつものメンバー」
値上がり銘柄数863に対し値下がり銘柄数は634と、実態は全面高ではない。上昇を牽引したのは半導体・AI関連を中心とした4銘柄だ。アドバンテスト1社で360円、東京エレクトロンが336円、ファーストリテイリング236円、ソフトバンクグループが151円高に寄与し、4社合計で約1,100円を押し上げた。ファーストリテイリングの9月既存店売上高は前年同月比10.8%増と2カ月ぶりのプラスに転じ、唯一半導体関連以外で名を連ねた。
個別材料株では自動運転スタートアップのTier4(証券番号593A)が注目を集めた。令和7年度補正予算のグローバルサウス関連補助金に採択され、サウジアラビアでの自動運転バス実証推進が評価された。7月IPO直後は1,000円台前半だったが一時800円台まで下落、その後9月4日に3,790円の高値を付け、現在は2,193円(当日+15%)。損保ホールディングスが約24%を保有する。過去1年のパフォーマンスではテラドローン(278A)が約6倍、地方銀行株も福井銀行(8362)が約4倍、山形銀行が約3.5倍に上昇している。決算速報では吉野家・CoCo壱番屋が約19〜22%の営業増益を記録した。
ニューヨーク市長マムダニ氏の進歩派4政策、実現は1つのみ
日経新聞のコラムをもとに、今年1月に就任したニューヨーク市長ゾーラン・マムダニ氏の政策を検討した。民主社会主義者を自認する同氏が市長選で掲げた柱は4つ。①家賃凍結、②市営食料品店(最大3割引)、③富裕層増税、④バス無料化だ。
現在実施に移っているのは①家賃凍結のみ。委員会が翌年度の賃料上昇幅を決定する方式で、1年・2年の契約期間ごとに見直す仕組みだ。市営食料品店は2027年末の開業を目指して事業者を公募中。バス無料化はニューヨーク州との協議が必要で、富裕層増税とあわせていずれも実現のめどは立っていない。
政策の副作用も論点となった。家賃凍結は大家の収益減少から修繕費削減を招きかねない。富裕層増税は富裕層が税率の低い州へ転出するリスクを高める。市営食料品店は利益率2〜3%で経営するヒスパニック系・アジア系などマイノリティ経営の零細食料品店を直撃し、訴訟に発展する可能性がある。一方で50以上の旧来規制を撤廃したことも紹介され、第二次世界大戦前の冷凍技術水準を前提にしたアイスクリーム製造許可制度などが廃止された。コラムは「日本でも農地規制やライドシェア規制など時代遅れのルールを見直すべき」と訴えた。
川崎重工、国産フィジカルAI「ノエトラ」で人型ロボット開発へ
川崎重工業はAIを搭載した自律型の人型ロボットを開発すると発表した。2015年から開発してきた人型ロボット「カレイド」をベースに、2030年の実用化を目指す。当初は遠隔操作で工場・倉庫内の巡回・部品搬送・単純作業をこなし、段階的に完全自律稼働へ移行する計画だ。
採用するのは川崎重工も出資する国産コンソーシアム「ノエトラ」のフィジカルAI基盤。ノエトラはソフトバンク・NEC・ソニー・本田技研を中心に40社超が参加し、政府は5年間で1兆円の支援を表明している。楽天グループ・富士通・三菱UFJなど3メガバンク・オムロン・住友生命なども名を連ねる。過去の政府主導コンソーシアムの成否については懐疑的な見方も示された。
世界市場に目を向けると、人型ロボットの世界販売台数はまだ1万台強で、約9割が中国製。トップは中国のユニツリーで約5,500台を販売し、価格はテスラの3分の1〜5分の1にあたる約6,000ドル(約100万円)だ。テスラはまだ約100台規模にとどまる。
課題として「モラベックのパラドックス」が紹介された。AIはチェスの世界チャンピオンを破り医師・弁護士試験でも高得点を取る一方、「ボトルの蓋を開けてグラスに適量を注いでまた閉める」という3〜4歳児並みの動作が依然として困難だ。介護現場での活用が期待される声は大きいが、人体への直接接触を伴う作業にはまだ遠い段階にある。ドローンも含め中国の先行を指摘しつつ、軍事転用リスクや日本の遅れを取り返す必要性を強調して番組を締めくくった。
この回の要点
- 日経平均の7万円台回復は米雇用統計の大幅下振れによるFRB利上げ観測後退が主因だが、実態はアドバンテストら4銘柄が合計約1,100円を押し上げる偏った上昇。
- NY市長マムダニ氏の進歩派4政策(家賃凍結・市営食料品店・富裕層増税・バス無料化)のうち実現済みは家賃凍結のみで、残り3つは副作用リスクも抱えたまま未実現。
- 川崎重工の人型ロボット開発は国産AI連合を活用する意欲的な構想だが、世界市場はすでに中国製が9割・最安値約100万円で席巻しており、モラベックのパラドックスが示す動作課題も残る。
この記事は、配信音声の冒頭30分ぶんを機械で文字起こしし、それをもとに編集したものです。番組の公式な要約ではありません。正確な内容は本編をお聴きください。