ポッドキャストクラブJapan Podcast Guide English

Hot Entry! 最新回のゲストは Rol3ert。英語でじっくり語る最新回

ゆる民俗学ラジオ · 教育

スポーツの都市伝説を愛でよう!【ヤギに呪われた球団】

2026-10-11 · 37分 · 3分で読める

阪神タイガース・シカゴカブス・ボストン・レッドソックスなど日米の球団を長年呪い続けたスポーツ都市伝説を次々に紹介する回。ヤギを球場から追い出されたバー経営者が1945年に放った呪いが71年間続いた「ビリーゴートの呪い」、ベーブ・ルースの放出に端を発した86年間の「バンビーノの呪い」、カーネルサンダース像の数奇な末路も詳述される。東京ドームの空調操作疑惑や2010年W杯を全問正解したタコのパウルまで、民俗学的な視点でスポーツと呪いの親和性を掘り下げる。

この回を聴く 番組ページへ

この回が答えていること

  • シカゴカブスを71年間苦しめた「ビリーゴートの呪い」はどのように始まったのか?

    1945年のワールドシリーズ重要試合に、地元バー経営者ビリー・サイアニスがヤギ(マーフィー)を連れて入場しようとしたが「ヤギは悪臭を放つ」という理由でオーナーに追い出された。怒ったサイアニスが「ヤギが球場に入れない限りカブスはワールドシリーズを制せない」と捨て台詞を残し、カブスが敗退したことに始まる。呪いは2016年まで続いた。

  • カーネルサンダース像は最終的にどこへ行ったのか?

    老朽化が深刻化した2023年以降、甲子園歴史館など複数へ引き取りを打診したが断られ、最終的に日本KFCホールディングスが引き取った。住吉大社で人形納めを行い、現在は一般公開されない場所に安置されている。

  • ボストン・レッドソックスに86年間続いた「バンビーノの呪い」とは何か、ファンはどう対処したのか?

    レッドソックスから放出されたベーブ・ルース(愛称バンビーノ)がヤンキースへ移籍後に球団が低迷したことに由来する。ファンはエベレスト山頂に帽子を置く、ルースが所有していたピアノを農場近くの池に落とす、ミュージシャンが除霊式を行うなど奇抜な呪い解除を試み、1918年から2004年の86年間続いた。

  • 東京ドームの「ドームラン」都市伝説とはどのようなものか?

    巨人打者の打球だけが異様に伸びてホームランになるのは、球場の空調を意図的に操作しているためだという都市伝説。東京ドームのモデルとなったメトロドームの元球場職員が「空調操作はあった」と発言して信憑性が高まっているが、パークファクター指数ではホームランが出にくいという結果も示されており判断が難しい状況にある。

  • タコのパウルはワールドカップでどれほどの精度の予測を見せたのか?

    2008年欧州選手権では6試合中4試合、2010年W杯では決勝を含む8試合を全問正解という驚異的な成績を残した。ただし予測に負けたアルゼンチンのサポーターからは「食べてやる」と脅され、当時のマラドーナ監督はツイッターで「予言タコが死んで嬉しい、負けたのはお前のせいだ」と発言して騒動になった。

予祝と阪神タイガース——導入

2022年頃、「予祝(よしゅく)」という民俗学的な概念が野球SNSを賑わせた。予祝儀礼とは「あらかじめ祝う」呪術的行為で、雨乞いの儀式のように望む結果を先に象徴的に再現することで実現を引き寄せるもの。阪神タイガースのある監督がこの概念を取り入れ、優勝前にチームメイトが監督を胴上げする「先取り胴上げ」を行ったというエピソードが語られた。これが今回のスポーツ都市伝説シリーズの導入となる。

カーネルサンダース像のその後

1985年の優勝騒動で道頓堀に投げ込まれたカーネルサンダース像に続き、1992年の阪神優勝争いでは「食い倒れ人形」が標的になりかけた。当時のスター選手・亀山選手に「どことなく似ている」とマスコミが煽ったためだ。食い倒れ側は「わて泳げまへんねん」と書いた看板を持たせ、浮き輪と水中眼鏡という特別コスチュームも装備させた。しかし阪神は呪いの最中で優勝できず、投げ込まれることもなかった。

カーネル像はその後修復され、住吉大社で公開されたこともあったが、2023年時点でひび割れなど老朽化が深刻化。道頓堀のケンタッキー店はすでに閉店しており、甲子園歴史館など複数に引き取りを打診したが断られた。最終的に日本KFCホールディングスが引き取り、住吉大社で人形納めを行い、カーネル像は一般公開されない場所へと去った。

ビリーゴートの呪い——1945年から2016年まで71年間

1945年のワールドシリーズで、シカゴカブスの地元でバーを営むビリー・サイアニスがヤギ(名前はマーフィー)を連れて球場に現れた。過去にはヤギを連れての入場が認められたケースが約4回あったが、この試合ではオーナーに「ヤギは悪臭を放つから」という理由で追い出された。怒ったサイアニスは「ヤギがリグレー・フィールドへの入場を許されない限り、カブスはワールドシリーズを制することはない」と捨て台詞を残してその場を去り、カブスは敗退。直後にオーナーへ「Who stinks now?(臭いのは誰だ)」という電報を送った。

呪いはサイアニスの死後も継続し1945年から2016年まで71年間続いた。ファンたちは呪い解除のために貧者へのヤギの寄付を行ったり、「リグレー」と命名したヤギを飼育したりと地道な取り組みを重ねた。この苦労が縁となり、シカゴカブスはカーネルサンダース像の引き取りに名乗りを上げた唯一の団体となった。

バンビーノの呪い・ドームランとジャンパイア

ボストン・レッドソックスは1918年から2004年の86年間、「バンビーノの呪い」に悩まされたとされる。バンビーノとは後に「野球の神様」と称されるベーブ・ルースの愛称で、レッドソックスから放出されてヤンキースへ移籍後にチームが長期低迷したことに由来する。ファンの呪い解除行動はエベレスト山頂にレッドソックスの帽子を置く、ルースが所有していたピアノを農場近くの池に落とす、ミュージシャンがコンサートで除霊式を行うなど多岐にわたった。

国内では東京ドームをめぐる「ドームラン」都市伝説がある。巨人打者の打球だけが異様に伸びるのは空調操作のせいだという説で、モデルとなったメトロドームの元球場職員が「空調操作はあった」と発言して信憑性が高まった。一方、球場ごとのホームランの出やすさを示すパークファクター指数では東京ドームはホームランが出にくいという結果も出ており、真偽は曖昧なままだ。審判が巨人に有利な判定をするという「ジャンパイア(Giants+Umpire)」という概念も存在するが、これは国際大会の審判問題とも通底する話として紹介された。

スーパーボウルのハーフタイムショーとタコのパウル

アメリカンフットボールのスーパーボウルのハーフタイムショーには「観客が一斉にトイレへ行くことで水道管が破裂するのを防ぐために行われている」という都市伝説がある。2007年にマイアミ市当局が実際にハーフタイム中のトイレ使用自粛を住民に呼びかけた事例もあり、まことしやかに語られているが、ウィキペディアには因果関係はないと明記されている。

最後に紹介されたのが予言タコのパウルだ。2008年欧州選手権では6試合中4試合、2010年W杯では決勝を含む8試合を全問正解した。パウルが食べ物を取るスピードや方向で試合展開も予測していると解釈されるほど注目を集めた。しかしアルゼンチンを敗北予測したW杯準々決勝の後、アルゼンチンのサポーターから「食べてやる」と脅され、当時のマラドーナ監督はツイッターで「予言タコが死んで嬉しい、ワールドカップで負けたのはお前のせいだ」と発言して世界的な騒動になった。

この回の要点

  • スポーツ界の呪い伝説は「なぜ勝てないのか」という問いへの民衆の切実な答えであり、ファンが主体となって奇抜な解除策を試みる点が共通している
  • シカゴカブスのビリーゴートの呪い(71年)やレッドソックスのバンビーノの呪い(86年)など、アメリカ野球界には数十年単位で語り継がれる呪い伝説が複数存在する
  • タコのパウルの2010年W杯全問正解は統計的に驚異的な結果だが、それを信じた側と否定した側の双方の反応がそのまま都市伝説の生まれる構造を体現している

ビリーゴートの呪いバンビーノの呪い阪神タイガースタコのパウル予祝

この記事は、配信音声の冒頭30分ぶんを機械で文字起こしし、それをもとに編集したものです。番組の公式な要約ではありません。正確な内容は本編をお聴きください。