#110「赤坂5丁目ミニマラソン」
ヒコロヒーが37歳の誕生日直後に出演したTBS「オールスター感謝祭」の赤坂ミニマラソンで、霜降り明星・せいやの代わりに「花札ウーマン」を引き継ごうとして失敗し、周回遅れで完走した一部始終を語る。さらに翌日から「思ったより綺麗」写真が10万いいね超えのバズりを起こし、2日後には「どこが綺麗なんだ嫌いだ」という反論投稿が1万いいねを集めた急転直下を、社会心理学の4理論とジェンダーバックラッシュで分析する。
この回が答えていること
ヒコロヒーはなぜ感謝祭のミニマラソンで走るボタンを押す決断をしたのか?
春の感謝祭で参加希望が9人しかなく島崎和歌子が大演説した経緯を踏まえ、今回は6人にして再びブチ切れを見たい誘惑と和歌子の笑顔を取り戻したいという気持ちが葛藤。10秒ほど迷った末に走るボタンを押し、結果として最後の一人となった。
霜降り明星・せいやの花札マンの引き継ぎはなぜ失敗に終わったのか?
せいやが欠席のため急遽「花札ウーマン」として引き継ごうとしたが衣装が間に合わず花札だけ手渡された。さらにトランプマンがせいやのゼッケンをつけて走ると言い出し、どちらが花札マンを担うか曖昧なまま本番が始まり、ヒコロヒーは花札を持っただけの人として走ることになった。
マラソン後に起きたバズりと炎上はどのような経緯で連鎖したのか?
競馬のカメラマンがレース中の写真を「思ったより綺麗だった」というコメントと共に投稿し10万超いいねを獲得。翌日に知人芸能人から「気にしなくていいよ」と声をかけられて初めて、「どこが綺麗なんだ嫌いだ」という反論投稿が1万いいねに達していたことを知った。
ヒコロヒーはSNS上で集中批判が起きる構造をどう分析したのか?
①他者の称賛に「自分でもできる」と感じる社会的比較理論、②称賛されているものを批判したくなる心理的リアクタンス、③同調によって意見が極端化する集団極性化、④いいね数が社会的報酬として機能するSNSの構造、という4つで説明。加えて女芸人らしくない外見で活躍することへのジェンダーバックラッシュも重なると分析した。
ヒコロヒーが23歳のころ受けた「ピアス批判」とは何か、そのあとどうなったか?
大喜利ライブ前に男性芸人の先輩から「ピアスをつけているやつがおもろいわけない」と言われた。それ以来、大喜利には必ずイヤリングをつけて臨むことを決意し、10年後の一本グランプリ出場まで貫き通した。その先輩は今では自分の影さえ踏めていないと振り返る。
37歳の誕生日とゴッホの死
10月15日に37歳になったヒコロヒー。誕生日祝いの席で友人がChatGPTで「37歳で死んだ有名人」を調べ始め、ヴィンセント・ファン・ゴッホも37歳で没していたことが判明した。老けて見えるゴッホの自画像が実は37歳時点のものと知り、大量の代表作を残しながら死後に評価された彼と自分の37歳を比べて考え込んだという。
赤坂ミニマラソン——「走る」ボタンを押すまでの10秒間
TBS「オールスター感謝祭」の名物企画・赤坂ミニマラソン。2026年春に参加希望者がわずか9人しか集まらず、20年以上この企画を守ってきた島崎和歌子が「舐めてんじゃないわよ」と大演説を行った。今回の秋の放送では、その演説をまとめたVTRがフリとして流れ、ヒコロヒーは「6人でまた和歌子のブチ切れが見たい」という気持ちと「和歌子の笑顔を取り戻したい」という気持ちの間で約10秒間葛藤した末に走るボタンを押した。最後に押した一人だったと後からオンエアで知る。結果として20数人が参加を表明し、和歌子はハンカチで涙を拭う素振りを見せた。なお、参加者発表の瞬間はスイッチングミスで別の映像が流れ続けるハプニングも起きた。
タイムマシーン3号の関さんと山本さんが2位・3位でボタンを押していた点もヒコロヒーは注目する。春のCM中に和歌子から「なんで走らないの」と直接声をかけられていた2人が今回は素早くボタンを押したという伏線回収のストーリーがあったが、1位が爽やかな若い男性だったため注目が集まらなかった。「ほんまにタイマさんって、そういうところがある」とヒコロヒーは振り返る。
花札ウーマン計画、崩壊
毎回の感謝祭で霜降り明星のせいやが「花札マン」として出演していたが、今回は欠席。ヒコロヒーが急遽「花札ウーマン」として引き継ごうとスタッフに提案したところ、衣装が間に合わず花札だけを手渡された。さらにスタート地点でトランプマンがせいやのゼッケンをつけていることが判明。どちらが花札マンを担うか曖昧なまま本番が始まり、ヒコロヒーはただ花札を持って走る人になった。
レース本番は「普段お酒とタバコに使っている体」で臨み、スタートと同時に周囲に置いていかれ、心臓破りの坂を3周。アナウンサーに「ヒコロヒーも頑張っています」と気を使ってもらいながら周回遅れで完走した。翌朝はTBSの生放送があったが、2日間ほど体が動かない状態だったという。
バズりと炎上の急転、そして4つの理論による分析
翌日、マネージャーからの連絡でレース中の写真がXで10万いいね超えのバズりになっていると知る。投稿者は普段競馬の写真を撮るカメラマンで、「思ったより綺麗だった」というコメントつきだった。ヒコロヒー自身も「写りがいい一枚」と感じた。
しかし2日後、知人芸能人から「気にしなくていいよ」と声をかけられてXを開くと、「どこが綺麗なんだ、嫌いだ」という反論投稿が1万いいねを獲得していた。リプライにはネタや過去の出演番組への批判も連なっていた。
ヒコロヒーは前年にブルータスの連載コラムがバズった際も同様のパターンが起きたことを思い出し、現象を4つの理論で分析した。①他者の称賛に「自分でもできる」と感じる**社会的比較理論**、②称賛されているものを批判することに価値を感じる**心理的リアクタンス**、③同調によって意見が極端化する**集団極性化**、④いいね数が社会的報酬として機能する**SNSの構造**。この分析を芸能人の友人2人に話したところ、どちらも「同じことあった」と同意したという。
「ピアスをつけているやつがおもろいわけない」——ジェンダーバックラッシュの問題
今回の批判には「女芸人なのにタレントみたいな仕事をしている」「巻き髪でいい女ぶっている」という論点も含まれていた。ヒコロヒーはこれを23歳ごろの経験と重ねる。大喜利ライブ前に男性芸人の先輩から「ピアスをつけているやつがおもろいわけない」と言われたが、そのままイヤリングをつけてライブに出場し優勝。それ以来、大喜利には必ずイヤリングをつけることを決め、10年後の一本グランプリ出場まで貫いた。「その先輩は今、わしの影さえ踏めていない」と語る。
マディソン・ハイルマンの研究によると、男性的とみなされてきた仕事で成功した女性は対人関係で不利になる傾向があるという。ヒコロヒーはこれをジェンダーバックラッシュと呼び、「上半期にネタを作って下半期に単独をやるサイクルを16年続けてきた。お笑いでも番組でも認め続けてもらえるよう精進するしかない」と締めくくった。
この回の要点
- 感謝祭のミニマラソンで走るボタンを押すか迷った10秒間、花札マン引き継ぎ失敗、周回遅れ完走という一連の顛末を詳述している
- 「綺麗」バズりが2日で「嫌い」炎上に急転した経緯を、社会的比較理論・心理的リアクタンス・集団極性化・SNSの社会的報酬という4つの枠組みで自己分析した
- 23歳の「ピアス批判」から一本グランプリまでの10年を引きながら、女芸人への外見批判はジェンダーバックラッシュの構造であると問題提起した
この記事は、配信音声の冒頭30分ぶんを機械で文字起こしし、それをもとに編集したものです。番組の公式な要約ではありません。正確な内容は本編をお聴きください。