# 特別版「『人とお金』のデータがつながるとスモールビジネスの経営はどう変わるのか」(弥生株式会社・喜多佑介) - Show: 東京ビジネスハブ - Published: 2026-10-18 - Canonical: https://podc.club/episode/1697442115_e3039f893f89.html - Audio: https://pdst.fm/e/pscrb.fm/rss/p/traffic.megaphone.fm/TBS3121402160.mp3 - Source: この記事は、配信音声の冒頭30分ぶんを機械で文字起こしし、それをもとに編集したものです。番組の公式な要約ではありません。 弥生株式会社ネクストビジネスユニットの喜多佑介氏が、スモールビジネスが人を雇い始めた際に直面する労務・給与業務の複雑さと、会計・人事データを一元化することで経営がどう変わるかを具体的に語った回。弥生給与NEXTと弥生会計NEXTの連携で勤怠から仕訳まで自動化し、給与処理を最大71%削減した事例を紹介。AIによるキャッシュフロー予測や経営相談チャットなど、バックオフィスを「経営判断の基盤」へと進化させる構想も披露する。 ## この回が答えていること ### スモールビジネスが人を雇い始めると、どんな業務上の壁が生まれるのか? 採用・入社手続き(社会保険・年金)・毎月の給与計算・年末調整まで、従業員が増えるほど処理件数は雪だるま式に膨らむ。役職給・住宅手当など複雑な給与体系や年単位のルール変更への対応も重なり、一人でバックオフィスを兼任する中小企業では工数が急増する。 ### 会計と労務のシステムが分断されていると、経営現場ではどんな問題が起きるのか? 勤怠データを給与計算システムへ手入力し直す二重入力や、給与結果をCSVで経理ソフトへ移し替える手作業が発生する。経営者自身がこれらをこなすケースでは営業やクリエイティブの時間が奪われ、機会損失につながる。 ### 弥生給与NEXTと弥生会計NEXTを連携させると、どれだけ業務を削減できるのか? 勤怠から給与計算を自動化し、給与NEXTからワンクリックで会計NEXTへ仕訳データを転送できる。給与・勤怠処理を2〜3日から1日未満に短縮して71%削減した事例、決算業務を70〜100時間から10時間に圧縮した事例がある。 ### 弥生会計NEXTにはどのような経営判断支援機能があるのか? 6か月先のキャッシュフローをAIが自動算出し、残高状況を信号機(緑・黄・赤)で示す「資金分析機能」がある。ベータ版として、決算データをもとに経営の疑問をチャットで相談できる「経営相談チャット」もリリース済み。 ### 弥生はスモールビジネスにとってどんな存在を目指しているのか? 前身から約50年・会計サービス約40年の歴史と400万件超の登録ユーザーを持つ弥生は、バックオフィスを「経営判断の基盤」へ進化させ、手続きの壁を越えて誰もが挑戦し続けられる環境づくりを目指している。 ## 本文 ## 喜多佑介氏のキャリア――バックオフィスの「当事者」として 2025年10月に弥生株式会社へ入社し、ちょうど1年が経った喜多佑介氏。2015年の新卒入社先は大手製造業で、1年目から経営企画・管理会計・予実管理・中期経営計画の作成に携わった。その後、広告代理店や同業に近いバックオフィス業務ソフト会社での営業を経て弥生に参画。「やったことがある人間だからこそ分かる難しさと重み」が現在の仕事の強みだと語る。自身が経営企画として数字をまとめるだけでなく、営業やマーケティングの現場にどう活かすかまで踏み込めた瞬間に「計画の仕事が面白くなった」という原体験が、スモールビジネス支援への動機にもつながっている。 ## 人を雇うと何が起きるか――労務・給与業務の連鎖 採用に踏み切ると業務は一気に複雑化する。求人媒体への掲載・面接・内定通知という採用フロー、社会保険や年金の手続き、雇用契約の締結、初月の給与計算、年末調整という季節業務まで、従業員が増えるほど処理件数は雪だるま式に膨らむ。 さらに、役職給・住宅手当など複数の支給科目が絡む給与体系や、年・半年単位で変わるルール変更への対応が重なる。中小企業では総務担当一人が経理と労務を兼任するケースも多く、「本来やるべき営業やクリエイティブな仕事の時間が取れない」という本末転倒な状況が生まれやすい。事務作業で経営者がパンクし、残業が増え、その残業処理の手続きがまた発生するという悪循環も珍しくないという。 ## バラバラなシステムが生む二重入力と機会損失 会計と労務は性格の異なる業務だが、システムが分断されていると、勤怠データを給与計算システムへ手入力し直したり、給与計算結果をCSVで経理ソフトへ取り込んだりする手作業が発生する。喜多氏は街の中華料理店を例に挙げ、「ポスレジがネットにつながっておらず毎日手書きの伝票を入力し、スタッフの勤務時間も紙で提出してExcelに転記する」という光景がいまだ多くの中小企業で続いていると指摘する。こうした企業では税理士や社労士への記帳代行に頼ることも多く、経営者に数字が届くまでのタイムラグが大きい。 ## 弥生NEXTシリーズによる業務連携と削減効果 弥生が提供する「弥生給与NEXT」は、入退社管理・内定通知・雇用契約の処理作成から日々の勤怠打刻、給与計算、年末調整まで一連の業務をシステム内で完結させる。「弥生会計NEXT」との連携では、給与計算データをワンクリックで会計側に転送し、自動で仕訳として取り込まれる。最終的に人間が行うのは数値の確認のみとなる。 実際の導入事例として、勤怠・給与処理にかかっていた2〜3日が1日未満に短縮され71%の削減効果を達成した企業が紹介された。ITコンサルや不動産会社では、70〜100時間かかっていた決算業務を10時間に圧縮した事例もある。弥生会計NEXTは2025年にグッドデザイン賞を受賞しており、ITreviewでも「画面が見やすく直感的」という評価が多く、専門知識のない経営者が自分で決算まで完結できるUI設計を目指している。税理士や社労士がシステムに入って最新データをリアルタイムで参照できる仕組みも整っており、従来の「データを渡してから回答を待つ」タイムラグを解消する。 ## AIが支える経営判断――資金分析から相談チャットまで 業務効率化にとどまらず、弥生会計NEXTには集積された会計データをもとに6か月先のキャッシュフローをAIが自動算出し、残高状況を信号機(緑・黄・赤)で示す「資金分析機能」がある。赤信号なら売上回収の前倒しや資金調達の検討、緑なら採用投資や新規事業への踏み込みなど、意思決定に直結する形で活用できる。さらにベータ版として「経営相談チャット」もリリース済みで、決算データを踏まえた経営上の疑問にチャット形式で回答する。喜多氏は「人間が担う価値は数字をまとめることではなく、数字を解釈して投資・採用・事業成長の判断に活かすことだ」と述べ、前身企業から約50年・会計サービス約40年の歴史と400万件超の登録ユーザーを持つ弥生として、「挑戦したい人が手続きの壁で脱落しないよう、本格的な価値創造に集中できる環境を作り続ける」というビジョンを掲げた。 ## この回の要点 - 従業員が増えると労務・給与業務は雪だるま式に拡大し、システム分断による二重入力が経営者の時間を奪い機会損失を生む。 - 弥生給与NEXTと会計NEXTを連携させると勤怠〜仕訳まで自動化され、給与処理を最大71%・決算業務を最大90%削減できる。 - AIによるキャッシュフロー予測と経営相談チャットにより、バックオフィスデータが採用・投資判断に直結する経営基盤へと変わる。