神崎恵&大森葉子の「WONT」いまは日本チャートの100位圏外です
#328【メッセージ回】年下が多い仕事現場でのアラフィフの立ち居振る舞いの正解は?
52歳で独立した一人社長のゆきさんが、年下のクライアントキーパーソンと仕事する中で「扱いにくい人と思われているのでは」と不安になり、自分の立ち位置や肩書きについて問いかけた。神崎恵と大森葉子がそれぞれの現場経験をもとに、アラフィフが年下の多い職場でどう振る舞うべきかを語り合う。
この回が答えていること
年下のクライアントキーパーソンだと分かったとき、どう立ち振る舞えばよいか?
年齢で立ち回りを大きく変える必要はない。業務にしっかりコミットし信頼を積み重ねることが最優先で、相手が年下かどうかは言うほど関係ないというのが二人の共通見解だった。
「自分が何者か」を整理して肩書きをつけた方が、働きやすくなるか?
二人ともほとんど考えてこなかったという。肩書きを決めるより「仕事をどう達成するか」だけにフォーカスする方が自然で、自分の立ち位置を整理してから動くという発想自体があまりないと話した。
年齢や経験は、職場のコミュニケーションにどんな影響を与えるか?
年齢や仕事の長さが言葉の重みを増幅させる。カジュアルなつもりのLINEが若いスタッフの緊張を招くなど、自分が思う以上に影響があることを神崎が自身の経験から説明した。
年下スタッフとの距離を意図的に縮めようとすることは有効か?
逆効果になりやすい。意図的に気さくに振る舞っても周囲は気を遣って笑うだけで、同世代から見ると痛々しく映ることもある。本人も周囲も余計なカロリーを使わされる結果になりがちだ。
アラフィフの一人社長として、仕事相手にどう見られることを目指せばよいか?
「ちゃんと仕事をしている人」という印象を持たれれば十分で、それ以上もそれ以下も必要ない。どう見られているかを気にしすぎると動けなくなるため、丁寧に仕事を続けることに集中するのが最善。
ゆきさんのモヤモヤ
52歳でサラリーマンを辞め、一人社長として独立して3年目のゆきさん。大企業特有の「ボーイズクラブ」的な仕組みや複雑な人事マネジメントとも無縁になり、今はかなり幸せに働けていると言う。しかしある日、クライアントとの会食で先方のキーパーソンが自分より年下だと知り、「私って今何者なんだろう」とモヤモヤしてしまった。
「扱いにくい人だと思われているのでは」と勝手に察してしまい、クライアントから見れば「委託先のメンバーの一人」、身内(チーム)から見れば「便利に動いてくれる業務委託のおばちゃん」という二つのラベルに挟まれた自分を意識するようになった。自分の立ち位置を整理して肩書きをつけた方がいいのか、でも肩書きに縛られるのも嫌——という戸惑いを二人に投げかけた。
仕事の中身が最優先
大森は「クライアントから見たら、業務にちゃんとコミットしていればそれで良くないですか」とシンプルに答える。相手が年下かどうかによって立ち回りをガラッと変える必要はなく、「ちゃんと仕事をしている人」「信頼してもらえる人」という印象を積み重ねることが先決という考え方だ。自分が何者かを整理して立ち回ろうとする前に、とにかく目の前の仕事をどう達成するかだけを考えてきたと語る。
神崎も同様で、「自分が何者かを自分の中で整理してそれに合わせて立ち回るというのも、あまり考えたことがない」と言う。考え始めると動けなくなることは容易に想像できるが、基本は「仕事をスムーズに回すためのコミュニケーション」をプライオリティに置くだけ、という姿勢だ。
年齢・経験は言葉を「増幅」させる
神崎は、自身の現場経験から重要な気づきを共有した。雑誌や動画など長年一緒に仕事してきたスタッフとは気心が知れており、現場ではフランクにコミュニケーションが取れていると思っていた。しかしLINEで「ここはこう直した方がいいかなと思います」と一言送るだけで、スタッフが緊張したり「神崎さんが怒っているのでは」と不安になるケースがあると知った。
現場ではじゃんじゃか文句を言えるほどフラットな関係なのに、テキスト一行で受け取り方が変わる。そこから気づいたのは、「相手にとっては私の年齢も仕事の長さも全部まとまって私という存在になっている」ということだ。自分はカジュアルに話しているつもりでも、年齢と実績が言葉の重みを何倍にも増幅させてしまう。
ケーキを「食べて食べて」と勧める場面も例に挙げられた。同世代が言う場合と、20〜30歳下の人が年上から言われる場合とでは受け取り方がまるで違い、「食べなきゃいけない」という無言のプレッシャーになりかねない。大森も「年下の人たちの目には、私たちの頭の上に年齢の数字がポップアップして見えているはず」という感覚で意識するようにしていると話した。
「距離を縮める」作戦は失敗しやすい
大森は、年下の多い現場で意図的に気さくに振る舞おうとした同世代の知人の話をする。本人は良かれと思ってやっているが、周囲の若いスタッフは気を遣って笑うだけ——同世代から見ると「ちょっと痛々しい」と映ってしまっていたという。注意してあげるほどのことでもないが、現場全員がものすごく気を遣わされている状態になっていた。
ゆきさんが「いじってくれる人もいない」と書いていたことについても、それを意図的に作りにいくと失敗することが多い。本人も周囲も余計なカロリーを使う結果になりやすいので、「やらなくていい」というのが二人の一致した見解だ。
距離感と線引きが仕事をうまく回す
一人社長で少人数でやっているからこそ、仕事上の線引きが重要だと二人は強調する。距離感が近くなりすぎると、仕事に関係のないプライベートな悩みを全部聞くことになったり、相手側に「なんで私が」「本当はこうしてほしい」という甘えの不満が生まれたりしやすい。あなあなになると指示も出しにくくなり、余計な問題が発生する。距離感を保った方が不満が出にくく、仕事がスムーズに回ると二人は口をそろえる。
「仕事を滞りなく回すためのお察しは必要だけど、自分がどう見られているかを気にしすぎなくていい。ちゃんと仕事してくれる人だという印象以上でも以下でもいらない」——この言葉が二人の結論を表している。肩書きを定義しようとするより、丁寧に仕事を続けること。それがアラフィフの立ち居振る舞いの「正解」に最も近い、というのが今回の回答だった。
この回の要点
- 年齢と経験は言葉の重みを増幅させるため、年下スタッフへのテキストや発言は自分が思う以上に重く届くという前提で丁寧に扱う必要がある。
- 意図的に若いスタッフとの距離を縮めようとする振る舞いは逆効果になりやすく、本人も周囲も余計なカロリーを使わされる結果になりがちなのでやらなくてよい。
- 「仕事を丁寧にこなしている人」と見られることが最大の目標で、肩書きや自分の立ち位置の定義よりも仕事の中身に集中することが答え。
この記事は、配信音声の冒頭30分ぶんを機械で文字起こしし、それをもとに編集したものです。番組の公式な要約ではありません。正確な内容は本編をお聴きください。