# となりの雑談 EP.197「マイナスをゼロに」 - Show: となりの雑談 - Published: 2026-10-20 - Canonical: https://podc.club/episode/1669681273_95631410ca47.html - Audio: https://pdst.fm/e/pscrb.fm/rss/p/traffic.megaphone.fm/TBS5366912404.mp3 - Source: この記事は、配信音声の冒頭30分ぶんを機械で文字起こしし、それをもとに編集したものです。番組の公式な要約ではありません。 何ヶ月も歯医者に通って治療を終えたさくちゃん(桜林直子)が、「虫歯を治す=マイナスをゼロにする行動」という気づきから、自分がずっと続けてきた頑張りの構造を言語化する。父親の介護やシングルマザーとしての生計維持という「絶対に埋めなければならない穴」を抱えてきた半生を振り返りながら、治療後に初めてホワイトニングに踏み切った「プラスへの一歩」について2人が語り合う。 ## この回が答えていること ### さくちゃんが言う「マイナスをゼロにする」とはどういう行動か? 虫歯を治すように、困っていること・できていないことをなくして「ゼロ」に戻す行動のこと。スーさんの「プラスをさらに良くする頑張り」と対比されており、さくちゃんはその手前の段階、地盤を固める作業をずっと「頑張り」と捉えてきた。 ### さくちゃんはなぜ「普通の人ができること」に取り組まなかったのか? サラダの取り分けやバックオフィス的なサポートなど標準的とされる振る舞いが一切できず、長年コンプレックスだった。同い年の友人に「普通の人ができることは普通の人にやらせておきゃいい」と言われたことで割り切り、そちらの穴は埋めないと決めた。 ### さくちゃんがやりたいことを後回しにしてきた具体的な事情は? 父親の介護に時間とお金を使い、その後シングルマザーとして育児をしながら絶対に稼がなければならない状況が長く続いた。喫緊の穴を埋めることが常に先にあり、やりたいことがないと思い込んでいたが、実際は後回しにしていただけだったと今は気づいている。 ### ホワイトニングを始めて実際どう感じているか? 言われた通りに進めているものの「これでいいのかな」という感覚がある。困っていないことにお金を使う罪悪感がまだ残っており、「もっと困っていることに使うべきでは」と探してしまうという。 ### 困っていないことにお金や時間を使うことへの抵抗感は今どうなっているか? お金への引っかかりはまだあるが、以前よりは踏み出せるようになってきた。やってみると自己肯定感が上がり大胆な選択ができるようになると実感しており、高級ボディソープや財布の衝動買いなど小さな実践も積み始めている。 ## 本文 ## 歯医者への長期通院がきっかけに さくちゃんは何ヶ月もかけて歯医者に通い、長年ほうっておいた被せ物の不具合や虫歯をまとめて直した。使えるからと放置してきたものを「いっそ全部直す」ことにした、40代ならではの判断だという。スーさんも同じ時期に週ごとに歯医者へ通う経験をしており、「そういう年だよね」と共感する。 ## 「マイナスをゼロにする」という頑張りの構造 治療しながら、さくちゃんはある気づきを言語化した。「虫歯を治すって、マイナスをゼロにする行動じゃないですか」。大人になってからずっとやってきた頑張りは、困っていること・できていないことをゼロに戻す作業だったと振り返る。 スーさんが頑張りを語るとき「プラスをさらに良くする」方向になることが多いが、さくちゃんの「頑張る」はその手前にある。「まず土台を整える」という表現を使い、グラグラの地盤の上に綺麗な建物を建てても後で崩れると語る。外からは「なぜ建物を建てないのか」と映るかもしれないが、自分には絶対に必要な工程だという。溺れている人に「こう泳げば」と教える前にまず岸に上げなければならない、という比喩も添えた。 ## 普通のことができないコンプレックスと救われた一言 さくちゃんには長年のコンプレックスがある。サラダを取り分けるといった細やかな気配りや、バックオフィス的なサポート業務が一切できず、子供の頃からずっと「はみ出すか足りないか」だったという。 社会人になってから何年か経った頃、同い年の友人に「普通の人ができることは普通の人にやらせておきゃいい」と言われた。これが転機となり、今もさくちゃんのよりどころになっている。それ以来その方向の穴を埋めようとすることは一切やっていない。 ただし「穴を埋める」は「平均点を上げるために苦手科目を頑張る」とは違うとさくちゃんは強調する。苦手なことができなくても他のことができれば「死なない」。しかし自分が言う穴は「地面に立てない」レベルのものであり、埋めなければ何もできないという意味で次元が異なる。「苦手科目を諦めてできることをやる」という話とも違い、できなかったことをそのまま置いておくのではなく、本当に地盤として必要なものを固めてきた、という感覚だ。 ## 父の介護、シングルマザー、そして「やりたいことの後回し」 具体的な穴の中身として、父親の介護に時間とお金を費やしたこと、シングルマザーとして子供が生まれた後も働く時間が限られながら絶対に稼がなければならなかったことを挙げた。「やりたいことをやると言っている場合じゃない」という状態に長くいたため、やりたいことが「ない」と思い込んでいたが、実際は「後回しにしていただけ」だったと今は分かると語る。「穴を埋めなきゃいけないから、やりたいことは待ってもらえますか、という感覚だった」という表現が印象的だった。 ## ホワイトニングと「プラスへの一歩」 治療がすべて終わった後、さくちゃんはホワイトニングを申し込んだ。やってもやらなくても困らない、初めて「プラス」への投資だ。言われた通りに進めているが、「これでいいのかな」という感覚がぬぐえない。「もっと困っていることに使わなくていいのか」「贅沢ではないか」と考えてしまうと正直に話す。 スーさんは「そっちに一歩進んだのはすごい」と評価する。さくちゃんは時間より金銭への抵抗が強いと感じているが、一方で自分を良くするためにお金を使うと「ちょろいと思うくらい自己肯定感が上がる」「大胆な選択ができる」「開く扉が変わる」という効果を実感しはじめている。高級ボディソープや財布の衝動買いもその延長として語られた。もうすぐ48歳になるアラフィフとして、これからの数十年を「やりたいことを全部やって、楽しかったで終わる」時間にしたいと2人は締めくくった。 ## この回の要点 - さくちゃんの「頑張り」はプラスを伸ばすことではなくマイナスをゼロに戻す作業であり、スーさんが語る頑張りとは段階が根本的に異なる。 - 父親の介護とシングルマザーとしての生計維持という喫緊の穴を埋め続けてきたことで、やりたいことは後回しにせざるを得なかった。 - 歯の治療完了後にホワイトニングへ踏み出したことで「プラスへの投資」が始まったが、困っていないことにお金を使う罪悪感はまだ残っている。