【OP】ノーベル賞が覚えられない
直近のタイタンライブで2連敗が続く爆笑問題が、ノーベル化学賞を受賞した宗愛(ソワイ)教授の研究テーマ「不斉有機合成における非線形効果および自己触媒反応の発見」をネタに仕込もうとした顛末を語る30分。田中裕二がこの長い研究タイトルをどうしても正確に言えず、前日の楽屋から本番直前まで特訓が続いた。ネタ作りの具体的な工程と、セリフを伝えるたびに「それはお前が言うんだよ」と繰り返される二人のすれ違いも赤裸々に明かされる。
この回が答えていること
タイタンライブのネタ候補にはどんなものがあり、最終的に何を選んだのか?
張本さんのモノマネネタは「訃報から入るのはなし」と太田が却下、阪神連覇ネタも「つかみとして弱い」と判断。前日にノーベル化学賞のニュースが飛び込み、全国トップニュースという話題の大きさから太田がこれをつかみに採用した。
爆笑問題はタイタンライブのネタをどのように準備しているのか?
ライブ3日前から2階の「猫の部屋」(禁煙)で素材を集め、太田が「田中何々・太田何々」と振り分けたメモを作家に送り、作家がコピーして田中に渡す手作業の流れ。当日は田中がキャンパスノートに手書きで出順と構成を書き起こし、演出のすべてを決める。
田中裕二がノーベル賞の研究タイトルを言えなかった原因と、二人がどう対処したのか?
二人とも「日本語として文脈のない言葉の連続で覚えられない」と実感。太田が「不斉→有機合成→非線形効果→および→自己触媒反応」と分解して繰り返し説明し、田中も写経のようにノートや携帯のメモ欄に書き続けたが、本番前の練習でも6回以上詰まった。
台本にないセリフを加えようとするとき、なぜ毎回混乱が起きるのか?
太田が「お前のセリフとしてこう言って」と伝えると、田中はそれを太田自身の発言と勘違いして「そうですよね」と相づちを打ってしまう。田中の声色で伝えると今度は「バカにされた顔」をされた。長年続く爆笑問題のネタ作りで毎回起きるおなじみのパターンだという。
楽屋での自己触媒反応の説明をめぐりどんな珍場面が起きたのか?
太田が「右手と左手のような分子のペアがあり、左手だけが自己触媒して増殖する」と説明して田中に言わせようとすると、田中が「人間の分子は……」と言い始めて訂正された。太田が言い直し始めた瞬間に田中も同じ言葉を口にし始め、二人で「要は分子には対になる分子があって……」と合唱状態になった。
タイタンライブ2連敗と切羽詰まった準備
爆笑問題の二人は、国立演芸場の花形演芸会と直近の公演でタイタンライブを2連敗中だ。太田は「ギリギリまでやっても『これでいける』というところまでいけなかった」と振り返る。準備はライブ3日前から始まる。舞台はタイタンの2階にある「猫の部屋」と呼ばれる禁煙の部屋。太田がニュースや話題からネタ素材を集め、「田中何々・太田何々」と振り分けたメモを作家に送り、作家がコピーして田中に渡すという工程だ。太田は「この時代にほんとうに不毛な作業をしている」と自嘲しながらも、毎回この手順で進める。最終的な出順と演出構成は田中がキャンパスノートに手書きで書き起こしてすべて決める。
候補ネタの選別——何を使い、何を捨てたか
今回俎上に載ったネタは複数あった。eスポーツ選手の栗原がぷよぷよで優勝したニュース、声優・津田健次郎の声をAIが無断生成して訴訟になり「法廷で初めて声の権利が認められた」という話題(オチは「僕、津田健次郎」「それは大山のぶ代だろ」)、倉本聰の逝去から「北の国から」→北朝鮮というネタ(太田いわく1995年ごろから日本元論に書いていた「ありネタ」)、阪神連覇、久保選手と深原遥の結婚など。
張本さんのモノマネネタは田中が「つかみに最速でボケにいける」と提案したが、太田は「訃報から入るのは絶対なし」と即却下。阪神連覇ネタも「俺たちがやると弱い、シュンとなる」と判断し、久保選手の結婚ネタも「ボケが森保監督のマッチングというだけで薄い」と見送った。
ノーベル賞ネタ採用——名前から挫折した二人
ライブ前日にノーベル化学賞の発表があり、宗愛(ソワイ)教授が受賞した。全国トップニュースという話題の大きさから太田はこれをつかみに採用する。ネタの骨格は「名前の漢字が石偏にハサミみたいな字で読めなかった→中身の研究タイトルはさらに難解」というギャップで、田中が「不斉有機合成における非線形効果および自己触媒反応の発見」をスラスラ言った後に太田が「何を言っているのかさっぱり分からない」とツッコむ流れだ。
ところが田中がこのタイトルをどうしても正確に言えない。写経のようにノートに書き、携帯のメモ欄にも書いたが、本番前の練習では6回以上失敗した。太田は「不斉(ふせい)有機合成→非線形効果→および→自己触媒反応」と区切りを細かく説明し続けたが、二人とも「日本語として文脈のない言葉の連続」で頭に入らないと実感した。なお太田は台本に「自己触媒作用」と誤記しており、それも混乱の一因となった。
「それはお前が言うんだよ」問題
ネタ作りでは別の構造的な問題も毎回発生する。太田が台本にないセリフを追加しようとする際、「田中のセリフとしてこう言ってほしい」と口頭で伝えると、田中はそれを太田自身の発言と受け取り「そうですよねー」と相づちを打ってしまうのだ。「違う、それはお前が言うんだよ」「あ、分かった」というやりとりが延々繰り返される。
今回は分かりやすくしようと太田が田中の声色でセリフを実演してみせたところ、田中が「なんかバカにされたような顔」をした。太田は「プライドが傷ついたのかと思った」と苦笑しながら、「俺がお前の振りを言ったとき、楽しそうに言えという指示だと取ったらしい」と振り返る。この「誰のセリフか」問題は爆笑問題のネタ作りに毎回起きるおなじみのパターンだという。
自己触媒反応の説明で二人が合唱状態に
ネタの中盤、田中がワイドショー風に客へ宗愛教授の研究を解説するくだりでさらに混乱が生じる。太田はワイドショーのパネラーが右手と左手を合わせるジェスチャーをしているのを見て、「分子には右手と左手のような対のペアがある。鏡に映したように一見同じに見えても合わせるとぴったり合わない。そのうち左手側だけが自己触媒して増殖する」という説明を思いつき、これを田中に噛み砕いて言わせようとした。
田中が「人間の分子は……」と言い出した瞬間に太田が「人間を抜いて!」と訂正。気を取り直して太田が「要は分子には対になる分子があって……」と言い始めると、田中がまったく同じ言葉を同時に口にし始め、二人で合唱状態になってしまった。太田は「なんで俺の言葉を同時に言い始めるんだよ」と呆れつつ、後からネットや本で調べたところ「左が増えるのではなく、最初に多い方がさらに増える仕組みだった」と自分の説明も正確ではなかったと明かした。
この回の要点
- 爆笑問題のネタ作りはライブ3日前から手書きメモと作家経由の共有で進み、演出・出順は田中がキャンパスノートに書いてすべて仕切る構造になっている。
- ノーベル化学賞の難解な研究タイトルをネタの核心に据えたが、田中が本番前日まで正確に言えず楽屋で延々と特訓が続いた。二人とも「日本語として覚えられない」と実感した。
- 台本にないセリフを口頭で伝えると田中が「誰のセリフか」を誤解して相づちを打つすれ違いが毎回繰り返される。自己触媒反応の説明でも二人が同時に同じ言葉を言い始める珍場面が起きた。
この記事は、配信音声の冒頭30分ぶんを機械で文字起こしし、それをもとに編集したものです。番組の公式な要約ではありません。正確な内容は本編をお聴きください。