ゲストコーナー:お米のプロの目線からのおにぎり情報
お米料理研究家の白井のりこさん(ご飯同盟)がゲストとして登場。2026年の新米は全体的に良い出来だと報告しつつ、おにぎりに特におすすめの米品種3選(岩船産コシヒカリ・サキホコレ・ニコマル)を解説した。さらに「新米は1ヶ月以内に食べよ」「古米は炊き込みご飯に使え」という実践的アドバイスとともに、牛肉と舞茸の炊き込みおにぎりレシピも披露した。
この回が答えていること
2026年の新米の出来はどうか?
全体的に非常に良い出来。長雨や夏の短さで収穫が遅れた地域や水害の被害地もあったが、猛暑にならなかったことがお米にとってプラスに働いた。最近の新品種は暑さに強いものが多く、昔ほど気温の影響を受けにくくなっている点も好材料。
おにぎりに特に向いているお米の品種はどれか?
岩船産コシヒカリ(粒感しっかり・冷めても美味)、サキホコレ(秋田・2022年デビュー、一粒大きく粘りと甘みが豊か)、ニコマル(西日本中心、ふっくら口当たり)の3品種。もっちり系ならミルキークイーン・夢ごこち、粒感重視ならはえぬき・シンノスケ・雪若丸、さっぱり系はササニシキも挙げられた。
新米はいつまでに食べるのが正解か?
手に入れてから1ヶ月以内が鉄則。新米独自の香りとみずみずしい食感は短命で、置いておくと「ただの美味しいお米」になってしまう。古米が残っていても新米を先に「お刺身のように急いで」食べることを白井さんは強く勧めた。
古米はどう使うのが最も美味しいか?
炊き込みご飯・混ぜご飯・お寿司に最適。新米は組織が柔らかく混ぜるとつぶれやすい一方、古米は粒がしっかりして汁を吸いやすい特性がある。11月以降はスーパーから古米が消えるため、今のうちに購入しておくことを勧めた。
古米で作る炊き込みおにぎりはどうやって作るのか?
牛こま切れ肉と舞茸に醤油・砂糖各大さじ1・ごま油小さじ1・おろしにんにく少々を揉み込んでレンジ600Wで2分加熱。汁だけを炊飯器に入れ水で1合の目盛りまで足し、具をのせて炊飯。炊けたらたくあん・白いりごま・韓国のりをちぎり混ぜ込んで握る(3個分、米1合)。
2026年の新米の出来
白井さんによると、今年(2026年)の新米は全国的に非常に良い出来に仕上がっているという。収穫はほぼ半分以上が終わっている段階。長雨や夏が短かったことによる収穫遅れ、一部地域での水害はあったものの、「涼しかった・熱すぎなかった」ことがお米にとってプラスに働いた。最近の新品種は暑さへの耐性が高まっており、以前のように猛暑が品質を大きく左右する時代ではなくなってきているとも付け加えた。
おにぎりに合うお米、3品種を徹底解説
白井さんは「日本のお米はほぼ全部おにぎりに合う」と断言した。その理由は、品種改良の段階でお弁当・おにぎりへの適性が選抜基準の一つに組み込まれているから。つまりその基準をクリアしたものだけが品種としてデビューするという仕組みだ。ジャスミンライスやインディカ米など別系統のお米は別料理向きとして「ほぼ」という表現にとどめた。
その中で特におすすめとして3品種を紹介した。
**岩船産コシヒカリ**:新潟三大産地(岩船・魚沼・佐渡)の一つ。コシヒカリは品種として有名だが産地によって味が大きく異なり、食べ比べも楽しめる。岩船産は粒感がしっかりしていながら食感は柔らかく、甘みが程よい。冷めてもおいしく、おにぎりの筆頭格。スタジオでの試食でも「甘い」「粒々が感じられる」と好評だった。
**サキホコレ**:秋田の新品種で2022年デビュー、4年ほどのキャリア。あきたこまちをベースに9年の歳月をかけて開発された。白井さんは「美人なお米」と表現し、一粒一粒が大きくしっかりしていて満足感が高く、粘り気・風味・甘みが豊か。シンプルな塩おにぎりから味の濃い具材まで受け止める懐の広さが特徴で、東京のスーパーでもほぼ見かけるようになっている。
**ニコマル**:西日本(高知・福井周辺)を中心に栽培される品種で、東日本ではなじみが薄い。粒が丸くて大きく、おにぎりにしたときのふっくらした口当たりと食べごたえが抜群。白井さんが知り合いのお米屋さん2人に「好きなお米は?」と聞いたところ2人同時に「ニコマル」と答えたことで興味を持ち、食べてみたところコシヒカリとはまた違うリッチ感に惚れ込んだという。
このほか、もっちり系が好きな方には「ミルキークイーン」「夢ごこち」、粒感重視なら「はえぬき」「シンノスケ」「雪若丸」(ほぐれやすく食感が良い)、さっぱり系なら「ササニシキ」が挙げられた。
新米は1ヶ月以内に食べるのが鉄則
「新米が手に入ったら1ヶ月以内に食べることが鉄則」と白井さんは力を込めた。この時期は家に古米が残っている人も多く、「古米を先に食べきってから新米に移ろう」と計画する人が多いが、それは誤りだという。新米独自の香りとみずみずしい食感は非常に短命で、置いてしまうと「ただの美味しいお米」になってしまう。白井さんは「お刺身のように急いで召し上がってください」と表現した。古米は後でいくらでも使い道があるため、新米を優先して食べることを強く勧めた。
新米のおにぎりにはシンプルな塩結びが最適。スタジオでは岩船産コシヒカリの新米を使った塩おにぎりを試食した。作り方は極めてシンプルで、ラップにご飯100g・塩少々をのせて成形し、のり3分の1枚を巻くだけ。白井さんは「人肌ほどのぬるめの温度になると甘みや風味がよりよく感じられる」とも補足した。
古米は炊き込みご飯・混ぜご飯に使うのがおすすめ
古米(令和7年産以前のお米)は、新米とは性質が異なり、むしろ炊き込みご飯・混ぜご飯・お寿司に向いている。新米は組織がまだ柔らかく「赤ちゃんの状態」のため、炊き込みご飯にするとぐちゃっとなりやすい。古米は粒がしっかり固くなっていてスープを吸いやすく、混ぜても粒が崩れないという利点がある。
白井さんは「新米には新米の良さが、古米には古米の良さがある」と強調した上で、11月以降はスーパーから古米が消えていくため、炊き込みご飯やお寿司を楽しみたい人は今のうちに古米を確保しておくことを勧めた。
スタジオには古米(令和7年産コシヒカリ)で作った「牛肉と舞茸の炊き込みおにぎり」も用意された。韓国のチュモッパ(おにぎり)の炊き込み版というコンセプトで、材料(3個分)は米1合・牛こま切れ肉50g・舞茸50g・たくあん千切り10g・白いりごま小さじ1・韓国のり1/2枚、合わせ調味料として醤油と砂糖各大さじ1・ごま油小さじ1・おろしにんにく少々。牛肉と舞茸に調味料を揉み込んで電子レンジ600Wで2分加熱し、炊飯器に研いだ米と加熱した具の汁を入れ、1合の目盛りまで水を加えて具をのせて炊く。炊き上がったらたくあんとごまを混ぜ、韓国のりをちぎり入れてさっくり混ぜ、好みの大きさに握れば完成。油が多い肉を使う場合はのりを日本のりに変えるかごま油を減らすと握りやすくなるとのポイントも紹介された。
著書のご紹介
白井のりこさんは『スープジャーとおにぎり弁当』を税込1320円で発売中。忙しい朝の弁当づくりをスープジャーとおにぎりの組み合わせで効率化するレシピ集で、スープに合わせたおにぎりをセットで提案する内容になっている。
この回の要点
- 日本の米品種はほぼ全部おにぎりに合うよう品種改良段階で選抜されているが、特におすすめは岩船産コシヒカリ・サキホコレ・ニコマルの3品種。
- 新米の香りとみずみずしさは1ヶ月が勝負。古米が残っていても新米を先に「お刺身のように」急いで食べるのが鉄則。
- 古米は粒が崩れにくく汁を吸いやすいため炊き込みご飯・混ぜご飯・お寿司に最適。11月前に確保しておくのが賢い。
この記事は、配信音声の冒頭30分ぶんを機械で文字起こしし、それをもとに編集したものです。番組の公式な要約ではありません。正確な内容は本編をお聴きください。