# 【ニュース小話 #236】ガザ、サウジアラビア…中東の流動化はどこまで進む - Show: News Connect あなたと経済をつなぐ5分間 #ニュースコネクト - Published: 2026-10-18 - Canonical: https://podc.club/episode/1608666340_3b9fc89494d8.html - Audio: https://anchor.fm/s/81fb5eec/podcast/play/127621755/https%3A%2F%2Fd3ctxlq1ktw2nl.cloudfront.net%2Fstaging%2F2026-9-17%2F1145951f-7251-a52c-b67b-fe7e11a734dc.mp3 - Source: この記事は、配信音声の冒頭30分ぶんを機械で文字起こしし、それをもとに編集したものです。番組の公式な要約ではありません。 ガザでは停戦合意から1年が経過したにもかかわらず攻撃は止まず、3年間の死者は7万4000人を超えた。サウジアラビアではフーシ派がリヤド国際空港を連日ミサイル攻撃し、中東全域が流動化の局面を迎えている。国内では日本のGDPが2027年に世界6位へ転落するとのIMF予測と、高市政権1年で「高市トレード」に転換の兆しが出ていることを取り上げた。 ## この回が答えていること ### ガザ停戦合意から1年が経ったが、現地の状況はどうなっているか? 停戦合意後も攻撃は止まず、3年間の死者は7万4254人、合意後の1年だけで1454人が死亡した。国境管理が続き人道支援も滞る。10月27日のイスラエル総選挙でネタニヤフ首相が敗北すれば、停戦の行方や対米関係が大きく変わる可能性がある。 ### フーシ派によるサウジアラビア空港攻撃は中東情勢にどう影響するか? 10日の攻撃で13人死亡・300人超負傷、空港は少なくとも17日まで閉鎖。均衡を保っていた中東が流動化し、湾岸諸国が防衛費増強を迫られるとともに、ホルムズ海峡迂回ルートの不安定化が物流・エネルギー供給に打撃を与えかねない。 ### IMFは日本のGDPをどう予測しており、その背景に何があるか? IMFは2027年に日本のGDPが4位から6位に転落すると予測。要因は歴史的な円安とインド・英国の高成長。世界成長率は3.1%に上方修正されたがAI投資が主因であり、エネルギー危機やAI価格競争が逆回転すれば金融ショックにつながるリスクがある。 ### 高市政権1年で「高市トレード」にどのような変化が起きているか? 10年国債利回りが1年でほぼ倍の3.115%に達し、TOPIXの予想配当利回りを上回った。JPモルガン・アセットマネジメントが国債売りポジションを解消するなど投資家行動が変化し、高市首相自身もリフレ路線からの修正発言をしている。 ### アメリカで「競わないスポーツ大会」が増えているのはなぜか? 勝敗を競う競技人口の減少が背景にある。青少年の競技スポーツ離れが顕著で高校の部活廃止も増加。カラーパウダーを浴びながら走る「ザ・カラーラン」など体験重視の大会がZ世代を中心に人気を集めている。 ## 本文 ## 月曜:「競わないスポーツ」がアメリカでトレンドに アメリカのスポーツフィットネス協会のデータによると、勝敗を競う競技スポーツの参加人口は減少傾向にあり、高校では廃止される部活も増えている。一方で体験・エンターテインメントを重視した大会が増加している。走行中にカラーパウダーを浴びる「ザ・カラーラン」や、ワイン畑の未舗装路を走るサイクルイベントなど、タイムや順位を問わない形式にZ世代を中心に多くの若者が参加している。 塩野さんは「競争によって半分の子どもがスポーツ嫌いになる問題がある」と指摘。大人になってからロジックで体を動かす楽しさに気づく人も多く、スポーツの裾野が広がること自体は肯定的に評価した。 ## 火曜:ガザ停戦合意から1年、攻撃は続き死者7万4000人超 ハマスによるイスラエルへの大規模攻撃(2023年10月7日)から3年、停戦合意成立から1年が経過した。ガザ保健省によると3年間の死者は8日時点で7万4254人に上る。英国の人道団体イスラミックリリーフの集計では、停戦合意後の1年間だけで少なくとも1454人が死亡、5000人以上が負傷した。イスラエルは依然として国境を厳しく管理し、インフラ復興や人道支援物資の搬入が滞っている。 10月27日にはイスラエル総選挙が行われる。ネタニヤフ首相率いるリクードに対し、元参謀総長のアイゼンコット氏が中道から対抗している。塩野さんは「ネタニヤフ首相は自己保身のために戦闘を継続してきた面があると言われており、首相が交代すれば対米関係や停戦の行方が大きく変わり得る」と分析した。 ## 水曜:フーシ派がリヤド空港を連日攻撃、中東の流動化が加速 イエメンの反政府武装組織フーシ派が、サウジアラビアの首都リヤドの国際空港をミサイルで攻撃した。10日の攻撃で少なくとも13人が死亡、300人以上が負傷。11日・12日にも攻撃が続き、空港は少なくとも17日まで閉鎖された。英米日がいずれも渡航警告・危険レベル引き上げを実施した。トランプ大統領は米国人犠牲者が出たことを受け、イエメンへの直接空爆を検討していると記者団に明かした。 塩野さんは「均衡を保っていた中東が完全に流動化している」と解説。ドバイなど湾岸諸国がラグジュアリー路線からの転換を迫られ防衛費増強に動けば、地域のブランドイメージにも大きな影響が出ると指摘。ホルムズ海峡に続いて迂回航路も不安定化すれば、物流・エネルギー供給網への打撃は深刻になると警告した。 ## 木曜:IMF予測で日本のGDPが2027年に世界6位へ IMFが発表した世界経済見通しで、2027年(来年)の日本のGDPが現在の4位から6位に転落する見込みが示された。歴史的な円安と、現在5位・6位のイギリス・インドの高成長が主因。2026年の世界全体の経済成長率は前回から0.1ポイント上方修正され3.1%となった。中東情勢によるエネルギー価格高騰というマイナスを、AI関連投資ブームが相殺した形だ。ただしIMFチーフエコノミストは「世界経済の強靭性は限界に近づいている」と警告した。 塩野さんはAIサプライチェーン(レアアース→チップ→データセンター→計算能力)を支える電力需要とエネルギー危機が重なった場合の金融ショックリスクを指摘。また中国の安価なAIモデルの登場が価格競争を引き起こし、各社が積み上げた先行投資の回収が困難になるシナリオにも言及した。 ## 金曜:高市政権1年、「高市トレード」に転換の兆し 高市政権発足から1年(10月21日)を前に、「日本株を買い・国債を売る」高市トレードに変化の兆しが出ている。10年国債利回りはこの1年でほぼ倍の3.115%に上昇し、TOPIXの今後1年の予想配当利回り2.3%を上回った。この差はデータを遡れる2005年以降で最大という。ブルームバーグ・インテリジェンスによれば、TOPIXを買い・国債を売る組み合わせは昨年10月以降で30%超のリターンを生んだが、JPモルガン・アセットマネジメントは9月に国債売りポジションを解消したと報じられている。 高市首相自身も「日本経済はリフレ政策が必要な局面ではない」「財政の持続可能性は当然の前提」と発言を修正した。塩野さんは、金利上昇が企業の借入コストを押し上げて株価の逆回転を招くリスクを指摘。さらに変動金利上昇で東京の不動産も売れにくくなり、価格がじり安になりつつあると分析した。収録時点で日経平均は3300円超の下落で6万5000円台となっていた。 ## この回の要点 - ガザでは停戦合意後も死者が増え続け、10月27日のイスラエル総選挙がネタニヤフ後の停戦実現の鍵を握る - フーシ派のリヤド空港攻撃で中東の流動化が加速し、物流・エネルギー供給網の崩壊リスクが現実化しつつある - 日本のGDP6位転落予測と高市トレードの転換が重なり、AI主導の世界経済も「強靭性の限界」が警告される局面を迎えた