# 須田慎一郎「どうなる?次の自民党総裁選!」10月1日 - Show: 上泉雄一のええなぁ! - Published: 2026-09-30 - Canonical: https://podc.club/episode/1588682529_4cd52789f114.html - Audio: https://traffic.megaphone.fm/MBSINC6305973791.mp3 - Source: この記事は、配信音声の冒頭30分ぶんを機械で文字起こしし、それをもとに編集したものです。番組の公式な要約ではありません。 経済ジャーナリスト・須田慎一郎が、高市早苗総裁の就任から間もなく1年を迎えるタイミングで、2027年秋に行われる次期自民党総裁選の水面下の動きを徹底解説する。林芳正元官房長官が内閣改造後ただちに地方票固めを始めたことを具体的なエピソードとともに明かし、高市路線と林グループの政策対立軸、前回の票読みと来年の勝ち筋を分析した。 ## この回が答えていること ### 林芳正氏が次期総裁選に向けた準備行動に出ているという根拠は何か? 9月5日に自民党鹿児島県連(会長は森山裕幹事長)の会合に特別ゲストスピーカーとして招かれ講演。さらに13日には四国で開かれた防衛大臣の国政報告会にも登壇した。これらは事前にスケジュールを確定させて実施されるものであり、総裁選向けの地方票固めの動きと断定できると須田氏は指摘する。 ### 高市総裁と林芳正氏の間にある政策上の対立軸はどこか? 財政政策(積極財政対財政再建重視)、対中外交(強硬対融和)、憲法(改正推進対護憲・慎重)の三軸で鮮明に分かれる。林氏周辺には財政再建・護憲・対中融和派が集まっており、ことごとく高市路線と対立する立場の議員が林氏のもとに集っているとされる。 ### 2025年の総裁選での得票状況は来年の選挙にどう影響するか? 2025年の第1回投票は小泉進次郎氏80・林芳正氏72・高市氏64。岸田派の大部分が林氏を支持し一部が小泉氏に流れた。来年は小泉氏の不出馬が有力視されており、岸田派票がまとまれば議員票で接戦になり得ると須田氏は見る。 ### 現状で高市総裁が再選に有利とされる理由は何か? 2026年2月の衆院総選挙で大勝し、内閣支持率も落ちていない。「この安定基盤を築いたのは高市さん」という求心力が党内に働いており、林氏の逆転には「現状では基本的に手がない」と須田氏は評する。 ### 茂木敏充氏の存在感は次期総裁選でどう評価されているか? 幹事長時代は毎週のように名前が挙がったが、現在は目立った動きがなく須田氏自身も「最近あまり面白いことをやってくれないので興味がなくなった」と率直に語り、存在感の低下を認めた。 ## 本文 ## 高市総裁1年、次期総裁選はすでに動き出している 2025年10月4日に自民党総裁選が行われ、高市早苗氏が選ばれてからまもなく1年が経つ。総裁の任期は1期3年・連続3期までだが、石破茂前総裁が2027年9月までの任期の途中で退任したため、高市氏の任期は石破氏が残した約2年間のみ。来年2027年秋には次の総裁選が行われることは既定路線であり、須田慎一郎氏によれば、水面下での動きはすでに始まっているという。 ## 林芳正氏の「地方票固め」──具体的行動の中身 須田氏がまず注目したのが、次期総裁選の有力ライバルと目される林芳正元官房長官の動きだ。今回の内閣改造で林氏は閣外に去ったが、その経緯に注目すべきエピソードがある。高市総裁は全衆議院議員に対し「希望するポスト・その理由・やりたい政策」を記したアンケートを提出するよう求めた。しかし林氏は白紙で提出。理由を問われると「人事は総裁の専権事項だから自分が口を挟む立場にない」と返答し、事実上の「喧嘩」を打ったとされる。これにより高市サイドは林氏を閣外に出すことを決めたという。 閣外に出た林氏はすぐに地方行脚を始めた。9月5日、自民党鹿児島県連の会合に特別ゲストスピーカーとして招かれ講演を実施した。鹿児島県連の会長は森山裕幹事長であり、総裁選の地方票(党員票)固めを意識した動きと見られる。さらに同月13日には四国で開かれた防衛大臣の国政報告会にもゲストスピーカーとして登場している。須田氏はこれらについて「こういった動きはかなり前からスケジュールを決めて実施されるもの。明らかに総裁選向けの準備作業に入っている」と断言した。また林氏は総務大臣在任中も、全国各地への公務出張を通じて足場固めをしていたと伝わっているという。 ## 高市路線 対 林グループ──三つの対立軸 高市総裁と林グループの間には、政策上の明確な対立軸が三つある。 第一は財政政策。高市氏が掲げる「責任ある積極財政」に対し、林氏周辺は財政再建重視の立場をとる。「消費税は年金・介護・医療の重要な財源であり、減税などとんでもない」という考え方を持つ議員が林氏のもとに集まっているとされる。 第二は対中外交。高市政権は国際法を無視した行動を繰り返す中国に対し「言うべきことを言う」強硬姿勢を貫く。一方で林氏は中国との経済的関係を重視する融和路線に近いとされる。須田氏は「今の国民感情から言えば、対中強硬の政権を選ぶのか、言話的な政権を選ぶのか、前者ではないか」と指摘した。 第三は憲法改正。高市氏の中期的目標は改憲であり、これに否定的・慎重な護憲派議員も林氏周辺に集っているという。須田氏はこの構図を「ことことく高市さんとは対立する立場の人たちが林さんのもとに集っているのが実態」と表現した。 ## 前回の票読みと来年の「勝ち筋」 2025年の総裁選第1回投票の結果は、小泉進次郎氏80票・林芳正氏72票・高市早苗氏64票(いずれも議員票)。この時、岸田派(旧宏池会)の半数超が林氏につき、一部が小泉氏に流れたとされている。 来年の総裁選について須田氏は、小泉進次郎氏は出馬しないのではないかと予測する。高市総裁を支える陣営が、小泉氏に「今は一緒に支えよう」と働きかけ、スムーズな権力移行を志向しているためだ。もし岸田派票がまとまって林氏を支持すれば議員票では相当な接戦になり得ると須田氏は見る。 ただし現状では高市氏が圧倒的に優位だ。2026年2月の衆院総選挙で大勝し、内閣支持率も高水準を維持している。「この安定基盤を築いたのは高市さんだから、もうしばらくやってもらった方がいい」という求心力が党内に働いており、林氏の勝ち筋は「基本的には現状では手がない」と須田氏は率直に語った。林氏にとって年齢的に次がラストチャンスである可能性が高く、勝敗は別にして自らの存在を示すために出馬する可能性は高いという。また今見送れば、小泉氏や小林氏ら若い世代に先を越されるという事情も指摘された。 ## 茂木氏の低調と来年の統一地方選 かつてはほぼ毎週のように名前が挙がっていた茂木敏充氏について、須田氏は「最近あまり面白いことをやってくれないので、私自身も興味がなくなってしまった」と率直にコメント。幹事長時代と比べて存在感が低下しているとの評価だ。 来年の統一地方選挙については、「基本的には総裁選への直接的影響は少ない」としながらも、消費税減税公約をきちんと実現して臨めば「選挙公約を守る自民党・国民生活最優先の自民党」というイメージが定着し、分裂状態の野党を相手に有利な選挙になり得ると見通しを示した。 ## この回の要点 - 林芳正元官房長官は内閣改造で閣外に出た直後から鹿児島・四国で特別講演をこなし、総裁選の地方票固めをすでに開始している。 - 高市路線(積極財政・対中強硬・改憲)対林グループ(財政再建・対中融和・護憲)という対立軸が党内で鮮明化し、それぞれに異なる議員が集結している。 - 2026年2月総選挙の大勝と高い内閣支持率を背景に高市優位が続くが、岸田派票がまとまれば議員票は接戦になり得る。