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2026年 9月24日(木)コメンテーター:宮家邦彦

2026-09-24 · 54分 · 3分で読める

台風25号が千葉・神奈川に甚大な被害をもたらし死者10人・印旛沼決壊という事態が続くなか、外交評論家の宮家邦彦氏が日米首脳会談・国連演説でのICC問題・北朝鮮拉致問題を多角的に解説した。米10年債利回りが19年ぶりに5.13%を記録してドル円が158円台に乗せ、日銀による為替介入の再発動懸念も高まっている。

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この回が答えていること

  • 台風25号は千葉・神奈川でどれほどの被害をもたらし、今後どんなリスクが残っているか?

    千葉・神奈川の死者は計10人、行方不明4人。印旛沼では堤防2カ所が幅約100mずつ決壊し住宅・田畑に被害が拡大、市原・君津中心に約1万7000戸が停電、JR一部区間は運休中。フィリピン東海上で台風26号が発生し、来週にかけて日本列島へ接近する恐れが残る。

  • 高市総理は国連演説でICCの日本人所長の名前になぜ言及しなかったのか、それは正しい判断だったか?

    宮家氏は、日本人所長かどうかではなく米欧関係の悪化やICC検察官への批判の動きなど複合的な文脈があると指摘。名前を挙げれば「日本人だからだろう」と見られるため、グローバルな視点で見て言及しなかったのは正しい判断だったと評価した。

  • 米中首脳会談の直前に行われた日米首脳会談にはどんな戦略的意味があったか?

    米中首脳会談(24日)直前のタイミングで経済安全保障など対中課題を意見交換し緊密連携で一致、拉致問題にも言及した。宮家氏は、繰り返し話さないと大統領は忘れるためこの時期に会えたのは良かったとし、詳細非公開は2日後の米中会談前に台湾問題等を話せば混乱するためで、米中会談後に答え合わせが必要と説明した。

  • ドル円が158円台に乗せた背景と、日銀による為替介入が再び行われる可能性は?

    米企業景況感指標の上振れでインフレ懸念が再燃し、米10年債利回りが19年ぶり5.13%まで上昇、日米金利差拡大観測から円安が加速し158円台に。神田氏は、18日の日銀レートチェック水準を既に超え過去は数日以内に実質介入が行われた例が多いとし、今日・明日の東京市場での介入警戒を強調した。

  • トランプ大統領が金正恩氏と再会談する可能性はあるか、それは拉致問題にどう影響するか?

    宮家氏は、11月の中間選挙を控えトランプ大統領が局面打開のため金正恩氏との再会談に動く可能性を懸念し、その際に拉致問題が何らかの形で動く可能性はゼロではないとした。ただし北朝鮮は核放棄の意思がなく、ロシアとの連携で軍事力への自信を深めているとの厳しい見通しも示した。

台風25号の爪痕――印旛沼決壊と広域停電

台風25号による記録的な大雨で、千葉県では印西市で水没した車の近くから60代男性、鎌ケ谷市の土砂崩れ現場で70代男性の死亡が確認された。神奈川県でも土砂崩れで35歳の女性が死亡し、両県の死者は合計10人、行方不明者は4人で捜索が続いている。

千葉県北部の印旛沼では水位が過去最高に達し、堤防2か所で決壊。決壊した幅はそれぞれ約100メートルで、周辺の住宅や田畑に被害が広がった。東京電力パワーグリッドによると、市原市や君津市を中心に約1万7000件が現在も停電中。JR東日本は総武本線・内房線・成田線・久留里線の一部区間について当面の運転見合わせを発表した。さらにフィリピン東の海上では台風26号が発生し、来週にかけて日本列島へ接近する恐れがある。

ドル円158円台――19年ぶりの米長期金利上昇と介入再発動懸念

ガイタメ.comシニア為替アナリストの神田卓也氏によると、現地23日のニューヨーク市場ではダウ平均が前日比350.10ドル安の5万1511.59ドル、ナスダックも308.24ポイント下落の2万6936.04で引けた。為替は番組放送時点で1ドル158円35銭付近で推移している。

米企業の9月景況感を示す経済指標が予想以上に強く、なかでもサービス価格指数の大幅上昇でインフレ圧力の再認識につながった。米10年債利回りは19年ぶりとなる5.13%まで上昇する場面があり、日米金利差拡大の思惑から円安が加速。神田氏は「先週18日に日銀がレートチェックを行った水準をすでに超えている。過去の例ではレートチェック後、数日以内に実質的な為替介入が行われるケースが多かった」と述べ、今日・明日の東京市場での警戒感を強調した。今年すでに約27兆円を使っており、外貨準備には限りがあることも付け加えた。

高市総理の国連演説とICC問題――新聞各紙の見出しが真っ二つ

高市総理大臣は現地22日、ニューヨークの国連総会で就任後初の一般討論演説に臨み、「日本はICJ・ICC・ITLOSなどの国際裁判所を一貫して支持し、判事を輩出してきた」と述べ、法の支配を重視する立場を表明した。

主要紙の見出しは鮮明に割れた。読売・産経・日経の3紙は日米首脳会談を一面トップに据えて対中連携・先端技術・AI協力を前面に出した一方、朝日・毎日・東京新聞はICCや国連演説を重視。毎日は「日米、ICC巡り溝」と立て、トランプ大統領がICCを「反米的で邪悪な集団」と批判し脱退を訴えたことを強調した。

宮家氏は「日本人の所長が問題なのではなく、複合的な文脈がある」と指摘した。米欧関係の悪化、ICC検察官の動きへの批判、さらに米軍人やCIAへの捜査開始にまで話が及んでいるとして、「法の支配は強制力があって初めて機能する。理想論が突っ走りすぎるとハレーションが起きる」と述べた。高市総理が所長名に言及しなかったことについては、「名前を言えば『日本人だからだろう』と見られる。グローバルに大きく見ているという意味では言及しなかった方が正しかった」と評価した。

日米首脳会談――米中会談前夜のすり合わせ

高市総理は現地22日、国連本部でトランプ大統領と会談した。米中首脳会談(現地24日)の直前というタイミングで、経済安全保障をはじめとする対中課題について意見交換し、日米で緊密に連携していく方針で一致。拉致問題にも言及したとされる。

宮家氏は「閣僚レベル以下では日米間のそごはないと思っていない。問題は大統領だ。何度も言い合わなければ忘れてしまうから、このタイミングで会えたことは良かった」と評した。会談時間は約35分と短く、詳細が表に出ていない点については「2日後に米中会談があるのに、台湾問題も含めて議論したことをペラペラ話したら大変なことになる。喋れないのは当然だ。米中が終わった後に答え合わせをする必要がある」と説明した。

拉致問題と北朝鮮情勢――トランプ・金正恩再会談の懸念

米国務省のベイリー筆頭副次官が横田めぐみさんの兄で家族会代表の横田拓也氏らと会見し、拉致問題の解決について協議した。国務省はXで「全ての拉致被害者が家族と再会を果たすまで日本と連帯する」と投稿している。

宮家氏はアメリカのコミットメント再確認を歓迎しながらも、「国務省は人員削減や離職が続いており、昔の国務省ではないという印象がある」と指摘。さらに、11月の中間選挙を控えてトランプ大統領が局面打開のために金正恩氏との再会談に動く可能性を懸念した。「イランもこのままでは負け、北朝鮮で目先を変えようという発想で動くかもしれない。その際にこの問題が何らかの形で動く可能性はゼロではない」と述べた。ただし「北朝鮮は核兵器を放棄するつもりはないだろう。韓国ですら段階的な非核化と言い始めており、北朝鮮はロシアとの連携で軍事力に自信を深めている」と厳しい見通しを示した。

この回の要点

  • 台風25号で千葉・神奈川の死者は計10人。印旛沼が2か所で決壊し約1万7000件が停電中、台風26号も来週接近の恐れがある。
  • 宮家氏はICC問題を「日本人所長の問題」ではなく米欧対立や検察官の逸脱を含む複合問題と位置づけ、高市総理が所長名に言及しなかった慎重姿勢を評価した。
  • 米10年債利回りが19年ぶり5.13%に上昇しドル円が158円台に。日銀レートチェック水準を超えており、今日・明日の東京市場で為替介入が再発動される可能性が警戒されている。

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この記事は、配信音声の冒頭30分ぶんを機械で文字起こしし、それをもとに編集したものです。番組の公式な要約ではありません。正確な内容は本編をお聴きください。