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2026年 10月12日(月)コメンテーター:鈴木一人

2026-10-12 · 1時間0分 · 3分で読める

2026年10月12日のスポーツの日、政治学者・鈴木一人氏(東京大学公共政策大学院教授)がコメンテーターとして登場。米国トランプ政権がICC(国際刑事裁判所)の組織本体に制裁を発動した問題を軸に、ノーベル平和賞との関係、消費税減税法案の臨時国会提出、サイバー攻撃による情報漏洩対策まで幅広く論じた。スポーツ庁が公表した体力調査では30〜40代女性の体力低下と60〜70代の体力向上という対照的な結果も話題になった。

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この回が答えていること

  • 米国がICCに対し組織ごとの制裁をかけた背景と理由は何か

    トランプ政権はこれまで赤根智子所長ら個人への制裁を続けてきたが、今回は組織の活動そのものを標的にエスカレートした。ネタニヤフ首相への逮捕状問題でイスラエルを守りたい思惑が背景にあり、国家主権を侵す国際機関への敵対姿勢はブッシュ政権時代から続く構造的な対立だと鈴木氏は分析した。

  • スポーツ庁の体力調査でわかったことは何か、特に年代差について

    2000年を100とした指数で40代女性93.6、30代女性96.3と体力が低下している一方、60代女性118.2、70代女性114.7、60代男性114.1、70代男性109.8と高齢者の体力は大幅に向上。忙しい子育て世代と健康意識の高い高齢者という対照が浮かび上がった。

  • ノーベル平和賞の受賞者選定にはどんな政治的メッセージがあるか

    元国連人権高等弁務官でICJに在籍するナビ・ピレイ氏の受賞は、米国がICCへの制裁を発表した直後というタイミングと重なった。鈴木氏は、国際法・法の支配を守るというメッセージをノーベル委員会が意図的に発したものと見る。欧州と米国の価値観の対立が表れている。

  • 政府が提出した消費税減税法案の内容と課題は何か

    政府は食料品等に対象を限定した消費税減税法案を閣議決定し臨時国会に提出した。与党が過半数に達していないため野党の協力が必要。鈴木氏は、減税が短期的に物価を下げてもインフレを加速させ逆効果になる可能性や、財政とのバランスを考慮すべきと指摘した。

  • サイバー攻撃による情報漏洩を防ぐために個人・事業者ができる対策は何か

    事業者レベルでは脆弱性への迅速なパッチ適用と多要素認証の導入が政府から要請されている。個人レベルでは、パスワード変更より顔認証・指紋認証・ワンタイムパスワードなどの多要素認証が効果的だと鈴木氏は強調した。ただし実装が煩雑で利便性が下がるため普及しにくい面もあると述べた。

スポーツ庁調査:30〜40代女性の体力は低下、60〜70代は大幅向上

令和7年度のスポーツ庁体力運動能力調査の結果が公表された。2000年を100とした指数で見ると、40代女性が93.6、30代女性が96.3と100を下回り体力低下が指摘されている。一方、60代女性は118.2、70代女性は114.7、60代男性は114.1、70代男性は109.8と高齢者の体力は顕著に向上している。リスナーの45歳女性公務員からは「仕事・家事・子どもの送り迎えで運動する時間がない。電動自転車は便利だが運動にはならない」との声が寄せられた。鈴木氏は「元気な高齢者が増えることは社会の財産であり、医療費・社会保障の観点からも良いこと。定年の考え方も変えていくべき段階だ」と述べた。

経済安全保障:ECMO国内確保、コロナが教えた供給の脆弱性

読売新聞がECMO(体外式膜型人工肺)など重要医療機器の国内増産・備蓄促進を1面で報じた。これは経済安全保障推進法の枠組みに沿った動きでもある。鈴木氏は「経済安全保障が世界で意識されるようになったのはコロナ以来。マスク・PPE・人工呼吸器・半導体と、一つのものがなくなると全部が止まるという怖さをコロナで実感した。中国によるレアアース停止など意図的な供給停止リスクも同じ構図だ」と述べた。

米国がICC本体に制裁:個人から組織へエスカレート

ICC締約国会議の議長団(125の国と地域から選出された21か国で構成、日本を含む)は、米国がICC本体への制裁を発表したことを受け即時撤回を求める声明を発表した。これまで赤根智子所長ら個人10人程度にかけてきた制裁を、組織の活動そのものへ拡大した形だ。ドル決済への影響やICC職員の米国入国禁止といった実務的な問題が生じる見込みだ。鈴木氏は「ブッシュ(子)政権時代にICC設立に際し米軍人を保護するサービスパーソンズ・アクトを制定するなど、米国とICCの対立は構造的に以前からある。ただ組織ごと止めようとするのはトランプ政権の特徴だ」と分析。ネタニヤフ首相への逮捕状が出たことで、ガザ和平を進めたいトランプ大統領がイスラエル側に配慮し圧力をかけているという側面もあると指摘した。

今年のノーベル平和賞はナビ・ピレイ氏(元国連人権高等弁務官、現ICJ所属)が受賞した。タイミングがICC制裁発表直後と重なったことについて鈴木氏は「国際法・法の支配を守るというメッセージをノーベル委員会が意図的に発したのではないか」と述べ、欧州と米国の価値観対立がここにも表れていると分析した。

消費税減税法案を閣議決定・臨時国会に提出

政府は食料品等に対象を限定した消費税減税法案を閣議決定し、臨時国会に提出した。与党が過半数に達していない状況を踏まえ、野党の協力を得て会期末までに成立させたい方針だ。鈴木氏は「もともと野党が選挙で打ち出していた政策を受けた措置で、与野党間で一定の合意は可能だろう。ただ消費税減税だけを取り出して議論すると偏りがちになる。短期的に物価が下がっても、インフレを加速させ逆効果になる可能性もある」と指摘した。野党が自ら打ち出してきた政策を取り込む手法については「高市さんらしい皮肉っぽさ」と表現し、野党が攻めにくい状況になっていると述べた。

サイバー攻撃による情報漏洩:政府が多要素認証の導入を要請

企業・団体でサイバー攻撃による情報漏洩が相次いでいることを受け、政府は大量の個人情報を扱う事業者に対し、脆弱性への迅速な対策(修正プログラムの適用)と多要素認証の導入を要請する文書を通知した。鈴木氏は「AIがシステムの脆弱性を見つけやすくなっており攻撃が強まっている。一箇所から情報が漏れるとパスワードが使い回されてイモヅル式に被害が拡大する」と解説した。個人の対策としては「パスワードを変えるよりも、顔認証・指紋認証・ワンタイムパスワードなどの多要素認証の方が効果的」と強調した一方、「多要素認証はシステム構築が煩雑で利便性も落ちるため普及しにくい面がある」とも指摘した。

この回の要点

  • 米国がICCに対し個人制裁から組織制裁へエスカレートしており、ネタニヤフ首相の逮捕状問題やトランプ政権の国際機関敵視が背景にある
  • スポーツ庁調査で30〜40代女性の体力低下と60〜70代の体力大幅向上という対照的な結果が示され、子育て・仕事による運動機会の喪失が要因として挙がった
  • サイバー攻撃対策では頻繁なパスワード変更より多要素認証の導入が効果的だが、実装の煩雑さが普及の壁になっている

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この記事は、配信音声の冒頭30分ぶんを機械で文字起こしし、それをもとに編集したものです。番組の公式な要約ではありません。正確な内容は本編をお聴きください。