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東京ポッド許可局 · 社会/文化

忘れ得ぬ人々

2026-10-16 · 9分 · 3分で読める

「会いたいとは思わないけれど、ふと思い出す人」をリスナーから募るコーナー「忘れぬ人々」の回。音を楽しむことを体現した中学の音楽教師、そして定年退職の日に見知らぬ若者へ一言だけ声をかけたサラリーマン——2通のエピソードをきっかけに、パーソナリティ3人が「若者の中に昔の自分を見る」経験を語り合う。

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この回が答えていること

  • メガネにメガネ局員が忘れられない音楽のY先生とはどんな人物で、なぜ強く印象に残っているのか?

    Y先生は釣り上がった眼鏡をかけた神経質そうな外見とは裏腹に、音楽を底抜けに楽しむ豪快な女性教師だった。音程やテンポのズレを一切気にせずピアノを弾き続け、その熱量に思春期の生徒たちも壁を越えて引き込まれた。たった1年間だけの授業だったが、今も思い出すと笑ってしまうほど鮮やかに記憶に残っている。

  • 定年の日に見知らぬ若者へ声をかけたAさんの行動を、セミシグレ局員は後にどう解釈したか?

    当時は突然話しかけられてキョトンとし、「あ、そうなんですね」程度の愛想のない返事しかできなかった。しかし自分も定年間近になり、ホームでぎこちないスーツ姿の若者を見る立場になった今、Aさんの言葉は「私は引退だが、君はこれからだ。頑張れ」というエールだったと理解できるようになった。

  • パーソナリティたちは若者の姿に昔の自分を重ねることがあるか?それはどんな場面か?

    達夫は近所の剣道道場に通う少年剣士を見て「あの頃の俺だ」と感じると語り、「どうだい、剣道楽しいか?」と声をかけたい衝動が強くなると言った。柏さんは娘が踊る大捜査線や24時間テレビなど昭和・平成コンテンツを好んでいることを挙げ、教えていないのに自分と同じ趣味が受け継がれていると話した。

  • Y先生の授業で最も盛り上がる「ラスト15分」とはどんな演出だったか?

    授業の最後15分、Y先生がものすごい速さでピアノを弾きながらさまざまな曲のメドレーを始め、生徒たちも置いていかれまいと声を張り上げる。テンションが最高潮に達したちょうどそのタイミングでチャイムが鳴り、全員が笑顔のまま次の授業へ向かうという完璧な終わり方だった。

  • 達夫は今回の話の流れで、来週に何の続きを話すと予告したか?

    お笑いの見方の話題の流れで、達夫は「自分は傍流(主流ではない側)ではないのかもしれない」と思い始めたと打ち明け、「来週続きを話していいですか」と予告した。

「忘れぬ人々」コーナーとは

「忘れぬ人々」は、ふとした瞬間に思い出すけれど連絡を取ろうとは思わない——そんな誰にでも心当たりのある存在をリスナーから募るコーナー。今回は2通のお便りが紹介され、そこから「若い人の姿に昔の自分を見る」という普遍的な感覚へと話が広がった。採用者全員にステッカーが贈られる。

中学の音楽教師Y先生(メガネにメガネ局員)

牧田さんが以前「音楽の授業はいらない」という趣旨の発言をしたことが、このお便りのきっかけになった。メガネにメガネ局員が思い出したのは、中学1年のときに1年間だけ受け持ってくれた音楽のY先生だ。

当時は中学入学直後でヤンキーが校内にはびこり、先生も行き過ぎた指導が横行していた時代。そんな空気の中、釣り上がった眼鏡をかけた神経質そうな外見のY先生が現れた。ところが授業が始まると「幕を立てるような」大きな声で豪快に話し始め、教室全体の空気を一気に持っていった。

Y先生の真骨頂は「音を楽しむ」を文字どおり体現していたこと。音が外れてもテンポがずれても一切気にせず、どんどんピアノを弾いては勝手に歌い始める。その熱量と楽しそうな姿に、思春期真っ盛りの生徒たちもいつの間にか引き込まれ、一緒に声を上げて歌っていた。

最大の見せ場は授業の最後15分。Y先生がものすごい速さでピアノを弾きながらさまざまな曲のメドレーを始める。生徒たちも置いていかれまいと声を張り上げ、テンションが頂点に達したちょうどその瞬間にチャイムが鳴る——全員が笑顔のまま次の授業に向かうという完璧な終わり方だった。

「会いたいとは思わないけれど、次の学校でも変わらず楽しい授業をしているんだろうかと想像してしまう」と局員は結んだ。

定年の日に声をかけてくれたAさん(京都府セミシグレ局員)

もうすぐ還暦を迎え定年カウントダウンが始まったという局員が語ったのは、入社して2年も経たない頃の話。毎朝、同じ駅・同じ車両で乗り合わせるサラリーマンのAさんがいた。数年が経ったある朝、Aさんが突然「今日で定年なんですよ。あなたを見ていて、40年近く前の自分をいつも思い出していました。急に話しかけてすみませんね」と声をかけ、去っていった。

当時はキョトンとして「あ、そうなんですね」程度の愛想のない返事しかできず、会話はそれで終わった。しかしあれから数十年の月日が流れた今、ホームでスーツ姿のぎこちない若者たちを見る立場になり、Aさんが感じていたことがなんとなく分かるようになった——「私は引退だけど、君たちはこれからだ。頑張れ」というエールだったのだと。名前も知らないAさんの顔と声を、今も忘れていない。

パーソナリティは「藤子不二雄先生みたい」「未来から来た自分が話しかけに来たようなSF感がある」と反応した。

「若者の中に昔の自分を見る」——パーソナリティたちの経験

2通のお便りをきっかけに、3人も同様の経験を語った。達夫は近所の剣道道場に通う少年剣士を見て「あの頃の俺だ」と感じると話す。声をかけたい衝動は強くなるが実際には声をかけない。もしかけるとしたら「どうだい、剣道楽しいか?」「大変だろう、頑張れな」といった言葉になりそうだと、照れながら明かした。

柏さんは娘が踊る大捜査線を1話から見たり24時間テレビを好んだりと、昭和・平成コンテンツに自然と引き寄せられていることを紹介。「教えていないのに何なんだろう」と不思議に感じながらも、自分の若い頃と同じ感覚を娘の中に見つけている。

なお達夫は、お笑いの見方に関する話の流れで「自分は傍流(主流ではない側)ではないのかもしれない」と考え始めたと言い、「来週また話してもいいですか」と続編を予告した。

この回の要点

  • 「会いたいとは思わないが忘れられない人」とは、連絡を取るほどでもないのに心の深いところに静かに刻まれた存在で、思い出すたびに当時の自分ごと甦ってくる。
  • 定年の日に見知らぬ若者へかけた一言は、受け取った側が同じ年齢になって初めてその意味を理解できる、時間差のエールだった。
  • 人は年を重ねるにつれ、若者の姿に昔の自分を重ね見るようになり、声をかけたい側に自然と変わっていく——Aさんもパーソナリティたちも、その同じ変化を経験している。

忘れられない人恩師・先生定年退職音楽の授業世代をまたぐエール

この記事は、配信音声の冒頭30分ぶんを機械で文字起こしし、それをもとに編集したものです。番組の公式な要約ではありません。正確な内容は本編をお聴きください。